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AIが名作の読後感を再現したコーヒーをブレンド

NECとやなか珈琲が開発
AIが名作の読後感を再現したコーヒーをブレンド

6種類の「飲める文庫」

 飲める文庫が登場―。NECとやなか珈琲(東京都千代田区、権藤則彦社長、03・3526・6985)は24日、人工知能(AI)を活用して、名作文学の読後感をコーヒーの味わいで再現したブレンドコーヒー「飲める文庫」を開発したと発表した。やなか珈琲の店舗で27日から11月末まで販売する。

 飲める文庫はNECの「データサイエンティスト(分析官)」と、豆の風味や味わいの味覚を検査する専門職「カップテスター」が共同で仕上げた。やなか珈琲の秋葉原CHABARA店(東京都千代田区)、ルミネ北千住店(同足立区)、通販サイトなどで販売していく。

 対象作品は森鴎外「舞姫」、夏目漱石「吾輩は猫である」「こころ」「三四郎」、島崎藤村「若菜集」、太宰治「人間失格」。価格は100グラムで950円(消費税込み)。6作品飲み比べセットは2340円(同)。

 飲める文庫の肝となる分析モデルは、文学作品の読後感に関する1万件以上のレビュー文を苦味や飲み応えなどの味覚指標に変換して、NECのディープラーニング(深層学習)ソフトを用いて作成した。

 このモデルを活用して、6点の名作文学の味覚指標をレーダーチャートにまとめ、これをレシピとして、カップテスターが6種のブレンドコーヒーを考案した。開発を担当したカップテスターは「それぞれのコーヒーの味から文学の世界がイメージできたら、素晴らしい」とコメントしている。
日刊工業新聞2017年10月25日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
読書とコーヒーは相性抜群。オシャレな試みです。全部をあらためて読み直して、飲み比べしてみたいです。

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