SNS拡散だけで終わらない!リアルとウェブ双方での「体験」を武器にするベンチャー
「面白い体験が無ければ拡散は生まれない」(代表・西垣氏)
「インスタグラム」などソーシャルメディアを活用した写真プリントサービスで急成長しているSnSnap(東京都渋谷区)という会社をご存じだろうか。約2年前に設立されインターネット販売などから実店舗に顧客を誘導するオンライン・ツー・オフライン(OツーO)のマーケティング事業で急成長している。
イベント会場や店舗で撮影した写真を、「#(ハッシュタグ)」をつけてSNSに投稿することによって、その場でプリントできるサービス「#SnSnap」。大手アパレル店やウエディング、フェスなど550件以上のイベントにサービスを展開。さらにプリントサービスだけではなく、サイネージ事業にも進出した。読売ジャイアンツとは年間契約を結び、SNSに投稿された写真が東京ドームのバックスクリーンに大きく映し出される。
順調に顧客の数を増やし続け、事業を拡大させてきた同社だが、スタートアップゆえの壁があった。「#SnSnap」はイベント用に設計されているため、オペレータースタッフが必要。導入要望は増え続けるが、スタッフの数が足りない。また、店舗に常設したいとの声に応えることもできなかった。
そこで、同社が新たに開発したのが「#tagto」だ。機器の画面にサービス案内、操作説明のデモ動画を実装、高耐久のプリンターを採用することで、長期の無人運営、店舗での常設が可能となった。
さっそく池袋パルコの「ミニオン大脱走カフェ」にテスト導入を行ったところ、導入前に比べてSNS投稿が約三倍も増加したそうだ。無人運営が可能となったことで、事業フィールドのさらなる拡大が期待される。
同社はリアルな体験にもさらなる力を込める。シェアできる360度フォト「#WARP」を新しくリリース。全面グリーンバックで内装されたボックスで360度カメラを使用して写真を撮影。背景画像と合成することによって、写真の世界に自分がいるかのような没入感を楽しめる。新作ゲームや新作映画のプロモーションなどのリアルイベントへの導入を想定している。
「体験が面白くないとユーザーはそれをSNSに投稿しません。企業側がただ『投稿してください』と呼びかけるだけでは、ユーザーは動かない。面白い体験をすればみんなに伝えたい、知ってもらいたくなる。投稿したくなるような面白い体験をどう創るかが重要です」と代表の西垣氏は話す。
また「#SnSnap」「#tagto」などSNSでシェアされることを前提としていない点も特徴だ。360度フォトはさまざまなSNSへのアップロードに対応したファイルでダウンロードできるほか、ラインやメールにも添付できる。「SNSはやっていないけれど、面白いから友人にメールで送ろう」といったような拡散方法も期待されるという。
「40代以上の男性やファミリーなど、いままでリーチできなかった層にも興味を持って拡散してもらえるサービスも増やしていきたいと考えています」(西垣氏)。
企業、ユーザー双方とも価値観が大きく変化している。企業はCMなどの広告ではなく、よりターゲットを絞ってアクセスできるウェブでのプロモーションや、ユーザーとのリアルな場でのコミュニケーションに力を入れ始めている。
その流れの中で同社はリアルの場での体験をウェブへと導き、さらにウェブからリアルに顧客を再誘導するマーケティングも強化。イベントを体験したユーザーのデータをもとに、SNS上でのターゲティング広告を行う「REALAD」が好評だという。
SnSnapの、体験の創造とマーケティングの創造に同じ比重を置き、ハッシュタグを活用するビジネスモデルは今の時代を的確にとらえているのかもしれない。
イベント会場や店舗で撮影した写真を、「#(ハッシュタグ)」をつけてSNSに投稿することによって、その場でプリントできるサービス「#SnSnap」。大手アパレル店やウエディング、フェスなど550件以上のイベントにサービスを展開。さらにプリントサービスだけではなく、サイネージ事業にも進出した。読売ジャイアンツとは年間契約を結び、SNSに投稿された写真が東京ドームのバックスクリーンに大きく映し出される。
さらなるニーズに応えるべく
順調に顧客の数を増やし続け、事業を拡大させてきた同社だが、スタートアップゆえの壁があった。「#SnSnap」はイベント用に設計されているため、オペレータースタッフが必要。導入要望は増え続けるが、スタッフの数が足りない。また、店舗に常設したいとの声に応えることもできなかった。
そこで、同社が新たに開発したのが「#tagto」だ。機器の画面にサービス案内、操作説明のデモ動画を実装、高耐久のプリンターを採用することで、長期の無人運営、店舗での常設が可能となった。
さっそく池袋パルコの「ミニオン大脱走カフェ」にテスト導入を行ったところ、導入前に比べてSNS投稿が約三倍も増加したそうだ。無人運営が可能となったことで、事業フィールドのさらなる拡大が期待される。
シェアできる360度フォトサービス
同社はリアルな体験にもさらなる力を込める。シェアできる360度フォト「#WARP」を新しくリリース。全面グリーンバックで内装されたボックスで360度カメラを使用して写真を撮影。背景画像と合成することによって、写真の世界に自分がいるかのような没入感を楽しめる。新作ゲームや新作映画のプロモーションなどのリアルイベントへの導入を想定している。
「体験が面白くないとユーザーはそれをSNSに投稿しません。企業側がただ『投稿してください』と呼びかけるだけでは、ユーザーは動かない。面白い体験をすればみんなに伝えたい、知ってもらいたくなる。投稿したくなるような面白い体験をどう創るかが重要です」と代表の西垣氏は話す。
また「#SnSnap」「#tagto」などSNSでシェアされることを前提としていない点も特徴だ。360度フォトはさまざまなSNSへのアップロードに対応したファイルでダウンロードできるほか、ラインやメールにも添付できる。「SNSはやっていないけれど、面白いから友人にメールで送ろう」といったような拡散方法も期待されるという。
「40代以上の男性やファミリーなど、いままでリーチできなかった層にも興味を持って拡散してもらえるサービスも増やしていきたいと考えています」(西垣氏)。
価値観の変化
企業、ユーザー双方とも価値観が大きく変化している。企業はCMなどの広告ではなく、よりターゲットを絞ってアクセスできるウェブでのプロモーションや、ユーザーとのリアルな場でのコミュニケーションに力を入れ始めている。
その流れの中で同社はリアルの場での体験をウェブへと導き、さらにウェブからリアルに顧客を再誘導するマーケティングも強化。イベントを体験したユーザーのデータをもとに、SNS上でのターゲティング広告を行う「REALAD」が好評だという。
SnSnapの、体験の創造とマーケティングの創造に同じ比重を置き、ハッシュタグを活用するビジネスモデルは今の時代を的確にとらえているのかもしれない。
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