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肉料理“専用ワイン”売れてます!低価格チリ産との違い訴求

アサヒに続きサントリーも販売へ。外食業でも注目
 ワイン大手の間で、肉料理や魚料理専用を発売する動きが広がっている。アサヒビールは3月に発売した肉料理専用の「リブ・シャック・レッド」が好調で、ブランド合計販売数量が7月は前年同月比93%増となった。サントリーワインインターナショナルも8月29日に、肉料理専用の「カーニヴォ ジンファンデル」を発売する。チリワインの伸びが一服し、料理専用ワインが新たな柱に育つかどうか、注目される。

 アサヒのリブ・シャック・レッドは、南アフリカ企業のダグラス・グリーン・ベリンガムが製造。南アフリカ特有のブドウ品種であるピノタージュにシラーズを合わせ、果実味が豊かで重厚な味わいが特徴。“肉料理専用”であることを表すため、ラベルはバーベキューソースをイメージさせ、スペアリブ、ステーキ、焼肉と合う特徴を強調した。

 サントリーワインのカーニヴォ ジンファンデルは、肉料理専用ワインの第2弾商品だ。肉消費量が多い米国の代表ブドウ品種、ジンファンデルを用い、ラムレーズンを思わせる濃密な香りと、バニラの甘い香り、タンニンがマッチした味覚に設計した。第1弾で2014年10月に発売した「カーニヴォ」も売れ行きは好調だ。

 屋外バーベキューやビアガーデンなど、夏は肉料理が良く出る季節。外食業界でも熟成牛肉を扱うレストランが人気を集め、肉料理への関心が高まっている。

 肉料理専用ワインの消費税抜き価格は、リブ・シャック・レッドで1370円など、代表的なチリワイン「アルパカ」の2倍近い。ワインメーカーにとって1本売れば、利益は大きい。
                 
日刊工業新聞2017年8月17日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
 国内ワインはここ数年、低価格で味の良いチリワインが席巻してきた。チリワイン1位ブランドのアルパカは、16年販売数量が前年比40・6%増の142万箱に伸びた。メルシャンやサントリーワインのほか、大手スーパーもチリワインのプライベートブランド(PB)商品を拡大、消費者から見て「商品特徴がわかりにくくなった」面は否定できない。  伸びが鈍ったとはいえ、ワイン市場が中長期的に拡大基調にあるのは確か。メルシャンは22日にワールドセレクションシリーズで「テンプラニーリョ フロム スペイン」を発売、9月26日に「6本のフロンテラ!スペシャルボックス」も発売する。ブドウ品種で味・香りが違うことを消費者に訴求する取り組みとなる。 (日刊工業新聞第ニ産業部・嶋田歩)

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