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奈良の地域電力会社は「日本版シュタットベルケ」になれるか

大ガスなどが「いこま市民パワー」設立
 大阪ガスや奈良県生駒市など5者は18日、地域電力会社「いこま市民パワー」(小紫雅史社長=生駒市長、写真中央)を同日付で設立したと発表した。

 市域の再生可能エネルギーを最優先で調達し、12月に公共施設や民間事業者、一般家庭向けの電力小売りを始める。供給価格は2017年1月時点の関西電力の電気料金と比べ8%引きで提供する。

 新会社の資本金は1500万円。内訳は生駒市51%、大ガス34%、生駒商工会議所6%、南都銀行5%、市民エネルギー生駒が4%。当初の電力は生駒市所有の複数の太陽光発電施設と小水力発電から6%分を調達。残りの不足分(94%)は大ガスから調達。初年度は公共施設向けを中心に販売する。
                     
日刊工業新聞2017年7月19日
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
各地で自治体主導の地域電力会社が立ち上がっています。行政が手を組むのは、ほとんどが地元企業(と記憶しています)。地元はいえ、大ガスが奈良で事業をやると意外でした。生駒市側にしたら、どんな会社よりも強い援軍でしょう。地域電力会社が電力・ガスをセット販売するとしたら「日本版シュタットベルケ」(ドイツに多い自治体エネルギー会社)となるでしょう。

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