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自動車のロボット化が加速するか。部品業界が本気に!?

部品業界も政府の産学連携組織に参画
自動車のロボット化が加速するか。部品業界が本気に!?

自動走行システムの研究テーマ

 内閣府が取りまとめる自動走行分野の産学官連携組織に、今秋をめどに部品業界が本格的に参画する。これまで民間では完成車メーカーから構成員が出ていた。今後、日本自動車部品工業会(部工会)からも参加し、課題を部工会内で共有して技術や知見を出し合う。開発途上の自動走行分野では部品にも技術革新が求められ、部品業界に新たなビジネスチャンスとなる。日本の自動走行システムの競争力底上げにつながりそうだ。

 参加するのは2014年に始まった戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の自動走行分野。推進委員会は個人で構成するため、参加するメンバーは今後決める。最大で4人がSIPに入る。情報は部工会内で共有するため、約400社以上の部品メーカーが自動走行システムの開発を下支えすることになる。

 特に障害物や人、信号、標識などさまざまな物を見分けるセンシング分野や通信分野、走る・曲がる・止まるといった走行制御分野の部品は自動走行技術と密接に関係する。

 SIPの研究テーマは経済産業省や国土交通省、総務省、警察庁といった関連省庁の施策とが連動して進められ、個別研究の中には部品メーカーが参加している事例もある。

 例えば、総務省が担当する「自動走行システムに必要な車車間通信・路車間通信技術の開発」はデンソーパナソニック、パイオニア、電気通信大学が実施。今後、部工会としてSIPに入ることで、協力関係が広がるとみられる。

日刊工業新聞2015年06月02日 自動車面
政年佐貴惠
政年佐貴惠 Masatoshi Sakie 名古屋支社編集部 記者
自動走行にはロボット技術がふんだんに使われており、もはや自動車もロボットと言っていいのではと思うくらい。そのうち、ぶつかりそうになったら変形して衝撃を和らげるクルマなんかも出てきたりして・・・

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