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トランプ大統領にも伝えたい、もっとペットの癒やし効果を引きだそう

人間とペット双方の老後問題、日本にはまだ改善点多く
 トランプ米大統領就任以来話題に事欠かない毎日ですが、大統領の愛犬「ファーストドッグ」も注目の事柄の一つです。

 現大統領に愛犬がいるかどうか定かではありませんが、ブッシュ第43代大統領の愛犬のスコッチテリアのバーニー君はよく大統領と一緒にいるところを放映されておりました。

 実は私はJSTA(Japan Scottish Terrier Association)というスコッチテリア協会会長をしております。

 スコッチテリアとの最初の出会いは子供の同級生の家で繁殖した犬を貰(もら)ってからです。

 トリミングなどで犬のお世話をしてくれるランドローズ犬舎の中原氏の薫陶よろしきを得、この犬種が持つ独特の気質を愛しております。

 もともと穴熊捕りの猟犬で、中型犬ながら大型犬気質で賢く媚(こ)びない素晴らしい犬種です。

 犬は何と言っても血統が大事で、中原氏は犬の貴族を作るという意気込みで日々繁殖に励んでいます。

 せっかく見目麗しく体格も優れて生まれてきた犬も肌トラブルを抱えドッグショーに出せない場合もあります。

 わが家の2代目スコッチのリンダも初め苦労し、薬浴をさせたり、獣医さんの処方薬を飲ませても効果は得られず、対処に悩みました。しかし、2015年にノーベル医学生理学賞を受賞した大村智先生のイベルメクチンのおかげで劇的に肌トラブルから解消されました。

 アカラス(ニキビダニ症)という病気はどの犬種でも起こりうる病気で、皮膚の下にいるイヌニキビダニが体の免疫力低下に伴い暴れ出し、重篤な皮膚トラブルを起こします。

 ちょうど疥癬(かいせん)の患者さんのため薬を購入しており、随分高価な薬でしたが、愛犬に体重計算の上服薬させたところ劇的に改善しました。
 
 早速中原氏にも伝授したところ、何とスウェーデンのドッグショーで優勝。今では日本のスコッチテリアは米国、イギリスで本家の繁殖犬を凌(しの)ぐ勢いで数々の賞を得ています。

 日本は今、空前のペットブームですが、人間とペット双方の老後問題に関してはまだ改善するべき点があると思います。病床や介護施設で寂しい思いをしている患者さんが自分のペットと面会したり、施設のペットと楽しむことがもっとできないかと思っています。

 ハワイの介護施設で大型プードルが飼われており、犬が各部屋を訪ねてはご挨拶をしておりました。日本でもそんな日が早く来るようにと願っております。
(文=古畑正・古畑病院院長) 
日刊工業新聞2017年3月3日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
今のところトランプ大統領に「ファースト・ドッグ」はいないと言われている。各国の宰相でトランプの愛犬になるのは誰か…。

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