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プレミアムフライデーが始まったのに…日常の「節約」意識9割も

無駄な出費なるべく回避
 アサヒグループホールディングス(GHD)の生活文化研究所がまとめた消費者の「節約」に関する意識調査によると、日ごろから節約を意識している人の割合は9割を超え、消費税率10%の引き上げ延期や株価の堅調にもかかわらず、消費者の節約志向が根強いことが浮き彫りになった。24日は官民が連携して、消費喚起を狙い仕掛ける「プレミアムフライデー」の初回を迎えた。官民の新たな取り組みで、消費者の財布は緩むか。

 アサヒGHD生活文化研究所は消費者の節約に対する意識の強さについて、「先行きの見えない日本社会を不安視し、無駄な出費はなるべく避けようとの意識が強まっている」と分析している。調査結果によると、節約を「強く意識している」と答えた割合は34・1%。「まあまあ意識している」は59・0%で、節約志向を持つ消費者は合わせて93・1%と9割以上となった。

 生活文化研究所は消費再増税の延期といった、消費を下押ししかねない政策の延期など「景気回復への好材料が並んでいる状況」と見る。その上で、「国民の不安がぬぐい切れていない」ことが調査に表れたと見ている。

 どのような節約を実践するかの問いで、電気、ガス、水道のライフラインの料金を節約する回答が上位に入った。「節電している」は1位で66・8%だった。2位は「食費を抑えている(なるべく安いものを探す)」で56・3%、4位の「外食・飲み代を抑える」も50・1%に達し、食費を減らしながら3度の食事をやりくりする消費者が多い結果になった。

 スマートフォンやインターネットといった「通信費を抑えている」とした割合は27・8%。食費は削っても、生活に不可欠な携帯電話やスマホ、ネットはなかなか削れないのが実情のようだ。

 同調査はインターネット経由で実施。全国の20歳以上の男女1996人が回答した。

 消費喚起を促すプレミアムフライデーは、月末最後の金曜日に仕事を早めに切り上げたり休暇を取ったりして、外食や買い物、レジャーなどにお金を使おうという取り組み。
日刊工業新聞2017年2月24日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
節約志向といっても価値のあるサービス、商品にはカネを使っていると思う。その辺の心理をくすぐらないことにはどうにもならないのでは。

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