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サーモス、ドイツ子会社の製品を“メード・イン・ジャパン”として海外へ

ステンレス製品を国内生産に切り替え
サーモス、ドイツ子会社の製品を“メード・イン・ジャパン”として海外へ

タンブラーや卓上ポットの内筒をガラス製ではなくステンレス製に設計した(「アルフィ」の新製品)

 魔法瓶メーカーのサーモス(東京都港区、中條啓一郎社長、03・5730・0130)は、2017年秋にもドイツ子会社の製品を日本製の“メード・イン・ジャパン”として海外に売り出す。訪日外国人客の増加とともに、性能の高さから海外で日本製魔法瓶の人気が高まっている。独子会社のブランドは欧州で知名度が高い。ステンレス製品を国内生産に切り替えて、海外市場を深耕する。

 サーモスは独子会社で高級魔法瓶メーカーのアルフィ(バーデンヴュルテンベルク州)の一部製品を、メード・イン・ジャパンとして発売する。アルフィの製品は全て独工場で生産していたが、ステンレス製品はサーモスの新潟工場(新潟県燕市)などの生産に切り替える。

 まず、日本でタンブラーなどを2月22日に先行発売したのを皮切りに、17年秋にも独を中心とした欧州、中国や台湾といったアジアに広げる方針だ。さらに同年内に新製品も投入する。

 サーモスが持つステンレス加工技術を、アルフィの魔法瓶に採用する。これまでアルフィの魔法瓶の内筒はガラス製だった。新製品の内筒をステンレス性に変更することで、保温力向上や転倒時に割れない丈夫な設計にする。外装デザインは変更しない。

 アルフィは100年以上続く老舗。世界90カ国で展開する。独をはじめ、欧州市場を中心とした専門店、百貨店、高級ホテルなどに魔法瓶を販売している。訪日外国人が日本で購入したサーモス製品を本国で使っている影響などで、保温力に優れる日本製の魔法瓶が海外で評価され人気が高まっている。

 サーモスは欧州の売上高で、19年に14年比倍増の100億円を目指している。日本製の「アルフィ」ブランドとして輸出販売し、海外の消費者を囲い込む。
日刊工業新聞2017年2月28日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
ちょっとこの写真ではわかりにくいのですが、「アルフィ」ブランドのサイトを覗いてみると、製品はスタイリッシュで高級感に溢れており、たしかにラグジュアリーホテルに似合う感じ。機能面で優れたサーモスのステンレスと合わさりより魅力的な商品になりそうです。

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