マツダ系部品メーカーが医療機器事業拡大へ
トーヨーエイテック、DLC被膜の受託コーティングに参入
トーヨーエイテック(広島市南区、成沢信彦社長)は、医療機器を対象にダイヤモンドライクカーボン(DLC)被膜の受託コーティングを始めた。耐摩耗性や耐食性が高まるうえ、光沢がなく患部が見えやすくなる。当初は手術器具を対象にし、年間8000万円の売り上げを目指す。いずれ人工骨や人工歯根(インプラント)などにも適用を広げる考え。
トーヨーエイテックのDLC膜により、ステンレス鋼(SUS630)の表面硬度は約5・2倍の28ギガパスカル(ギガは10億)に向上。摩擦係数は3分の1以下に低減(ダイス鋼SKD11の場合)し、摺動性が高まる。酸やアルカリへの耐食性も高まり、金属イオンの溶出を抑えるという。
当初、この膜は血管を拡張する医療機器であるステント向けに開発した。ステントは血液にさらされながら数億回にわたって収縮する過酷な条件で使われるが、膜がはがれない耐久性がある。
安全性は、医薬品医療機器等法で最も厳しい「高度管理医療機器」の「クラスIV」の承認を取得。製造面でも、医療機器製造業許可と医療機器の品質管理のISO13485認証を保有する。すぐに医療機器向けのサービスを始められる体制を整えている。
ステント事業のパートナーで本体の設計開発を担当した日本ステントテクノロジーが2015年に経営破綻。このためトーヨーエイテックは、DLC膜やステント製造に用いたレーザー加工技術の用途展開を図ってきた。
トーヨーエイテックのDLC膜により、ステンレス鋼(SUS630)の表面硬度は約5・2倍の28ギガパスカル(ギガは10億)に向上。摩擦係数は3分の1以下に低減(ダイス鋼SKD11の場合)し、摺動性が高まる。酸やアルカリへの耐食性も高まり、金属イオンの溶出を抑えるという。
当初、この膜は血管を拡張する医療機器であるステント向けに開発した。ステントは血液にさらされながら数億回にわたって収縮する過酷な条件で使われるが、膜がはがれない耐久性がある。
安全性は、医薬品医療機器等法で最も厳しい「高度管理医療機器」の「クラスIV」の承認を取得。製造面でも、医療機器製造業許可と医療機器の品質管理のISO13485認証を保有する。すぐに医療機器向けのサービスを始められる体制を整えている。
ステント事業のパートナーで本体の設計開発を担当した日本ステントテクノロジーが2015年に経営破綻。このためトーヨーエイテックは、DLC膜やステント製造に用いたレーザー加工技術の用途展開を図ってきた。
日刊工業新聞2017年2月23日