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薬を一錠ごとに分けて入れる次世代型の包装は、偽造薬混入防止の切り札となるか

モリモト医薬の「イソップ」への問い合わせ相次ぐ
 モリモト医薬(大阪市西淀川区、盛本修司社長、06・6476・5572)が開発した誤飲事故や誤調剤を防止する次世代錠剤包装「イソップ=写真」への問い合わせが、商社などから相次いでいる。1月にC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造薬が全国で見つかり、製薬業界であらためて医薬品の管理体制が問われていることが背景にある。

 今回の偽造薬は、正規品と同じボトルに形状の異なる錠剤が混入した。盛本社長はイソップの採用で「1錠ごとにシリアルナンバー、バーコードがあり各情報を記載できる」と薬剤管理を強化できる点を強調する。

 同社は現在、製薬会社や調剤薬局などにイソップの採用を提案中。薬剤師が日常困っている患者の多くの薬の一包化包装作業の改善や薬の長期保存なども可能。偽造薬問題を契機に、普及を加速させたい考えだ。
日刊工業新聞2017年2月23日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
ヒューマンエラーだけでなく、悪意を持って偽造薬を混入する事件も問題となっています。手間もコストもかかりますが、安全のためには一錠ずつ包装せざるを得ない場面もあるでしょう。

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