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正露丸、36年ぶりに新製品。におい抑えたカプセル型

大幸薬品、今年夏に販売へ。シェア減少に歯止め
正露丸、36年ぶりに新製品。におい抑えたカプセル型

新製品でテコ入れ(写真は糖衣錠)

 大幸薬品は胃腸薬「正露丸」の新製品を36年ぶりに投入する。飲みやすいカプセルタイプの「正露丸クイックC」を今夏にも発売する。国内の止瀉薬(ししゃやく)市場の低迷や競合製品の台頭で、正露丸をはじめ同社の止瀉薬シェアは減少している。「ラッパのマーク」で定着している正露丸シリーズの新製品でテコ入れする。

 正露丸クイックCは同社初のカプセルタイプ。カプセルタイプは正露丸特有のにおいが抑えられ、飲みやすいとみられる。

 1月に第2類医薬品で承認されており、2017年度上期の発売を見込む。正露丸、1981年発売の「セイロガン糖衣A=写真」に続き正露丸シリーズで3品目。

 丸薬と糖衣錠の既存2品と同じ主成分「木クレオソート」の液体をクイックCのカプセルに充填する。主成分が液体のため、異常になった腸内の水分量を早く調整する。腸の動きを正常に戻す効果も期待できる。

 同社の正露丸の16年4―12月期の国内売上高は前年同期比13・7%減の12億円、セイロガン糖衣Aは同5・7%減の14億円。止瀉薬シェアも同2・9ポイント減の47・2%に低下した。
日刊工業新聞2017年2月23日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
ほとんど飲むことはないが36年ぶりとはすごい。それだけシェア低下の危機感もあったのでしょう。あのにおいだから効き目があるように感じる人も多いと思うのだが。

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