「ザ★チャーハン」はなぜコクがある?味の素、おいしさを科学的に解明
「味覚」「香り」「食感」、相互に作用する仕組みを解析
味の素は2017―19年度(20年3月期)の重点戦略として、各国の消費者ごとに異なる味の好みに合わせ、食品の「おいしさ設計」の最適化に取り組む。食品をおいしいと感じるうまみの「味覚」「香り」「食感」について、それぞれが相互に作用する仕組みを科学的に解析する。その上で、食品に使う調味物質や、新商品の開発へ生かす。
味の素はうま味調味料やアミノ酸に関する知見で、世界トップクラスの技術力を持つ。グローバル展開する企業と世界市場で伍(ご)していくためには、独自技術などの強みが必要。同社はおいしさ設計技術を強みの中核となる技術として育成する。
万人がおいしいと感じる食品開発は、これまで技能者の「職人技」やモニター調査、経験などに頼るのが一般的だった。だが、技術革新が進み「困難とされてきた『おいしさ』の科学的解析が次第にできるようになった」(西井孝明社長)ことから、国や地域で違いがある味の好みに合わせた研究開発を深掘りする。
食品の味には甘さ、塩辛さ、苦さ、うまみなど、さまざまな種類がある。それぞれがどの程度ならおいしいと感じるか、甘みとうまみのバランスがどの程度ならおいしさの指数が上がるかなどをITや科学的手法で解析する。食品を口に入れた時の動態や、脳の認知機能の変化なども同時に解析する。その上で商品開発は、最高値を再現するために食材や成分、組み合わせが適当かなどを検証する。
この過程で開発したコクに通じる味を導く物質などは、すでに発売中の「ザ★チャーハン」などで活用している。こうした活用事例をさらに増やすとともに、ブラジルやインドネシアなど各国別に異なる味の好みにも新技術を適用する。「現地で確実に売れる商品開発を目指す」(同)考えだ。
味の素はうま味調味料やアミノ酸に関する知見で、世界トップクラスの技術力を持つ。グローバル展開する企業と世界市場で伍(ご)していくためには、独自技術などの強みが必要。同社はおいしさ設計技術を強みの中核となる技術として育成する。
万人がおいしいと感じる食品開発は、これまで技能者の「職人技」やモニター調査、経験などに頼るのが一般的だった。だが、技術革新が進み「困難とされてきた『おいしさ』の科学的解析が次第にできるようになった」(西井孝明社長)ことから、国や地域で違いがある味の好みに合わせた研究開発を深掘りする。
食品の味には甘さ、塩辛さ、苦さ、うまみなど、さまざまな種類がある。それぞれがどの程度ならおいしいと感じるか、甘みとうまみのバランスがどの程度ならおいしさの指数が上がるかなどをITや科学的手法で解析する。食品を口に入れた時の動態や、脳の認知機能の変化なども同時に解析する。その上で商品開発は、最高値を再現するために食材や成分、組み合わせが適当かなどを検証する。
この過程で開発したコクに通じる味を導く物質などは、すでに発売中の「ザ★チャーハン」などで活用している。こうした活用事例をさらに増やすとともに、ブラジルやインドネシアなど各国別に異なる味の好みにも新技術を適用する。「現地で確実に売れる商品開発を目指す」(同)考えだ。
日刊工業新聞2017年2月23日