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缶コーヒーでも細かな好みに応えたい!サントリー食品が焙煎工場新設

 サントリー食品インターナショナルは20日、グループ会社を通じてコーヒー生豆の焙煎(ばいせん)工場を神奈川県海老名市に新設すると発表した。2018年夏に稼働する計画。同焙煎工場に、温度を柔軟に制御できるイタリア製の最新設備を導入。多種多様な香味づくりにより、多様化する消費者のコーヒーの好みに対応する。缶コーヒー「ボス」のブランド情報を発信するPR施設も、同工場内に設置する予定。

 サントリー食品インターナショナルのグループ会社、サントリーコーヒーロースタリー(神奈川県厚木市)が海老名工場(イメージ)として運営する。敷地面積が約9000平方メートル、延べ床面積が同5000平方メートル、年産能力が同1万4000トンの規模。もともとアートコーヒー(東京都千代田区)向けだった工場を、コーヒーロースタリーが買収。サントリー向けの専用拠点として、焙煎設備などを新たに導入する。買収額と設備投資の合計額は20億円。4月から設備導入などの工事を始める。

 海老名工場の稼働で、焙煎能力が1・6倍に高まる。このほか、消費者のさまざまなコーヒーの好みに対応する香味多様化や、限定商品の生産が容易になる。サントリーは17年に「ボス」のブランド合計で、前年比2%増の9500万ケース(1ケースは12リットル換算など)の販売を目指している。4月初旬にオフィス内需要を狙った新商品や、北海道や九州などエリア別商品を投入する。
日刊工業新聞2017年2月21日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
「現在の缶コーヒーじゃ物足りない」サードウエーブ勢の取り込みを意識したような、おしゃれな焙煎工場になりそうですね。

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