2000年以降の倒産企業、頭文字は「ア・シ・タ」
商工リサーチまとめ
東京商工リサーチがまとめた2000年以降に倒産した約18万社の社名分析によると、倒産企業の社名はカタナカナの「ア」で始まる会社が最も多かった。7203件で、構成比は4%。続いてカタカナの「エ」で始まる企業が5552件で構成比は3・1%。漢字の「大」が5183件、構成比2・9%で続いた。
4位以下は漢字の「三」、カタカナの「サ」、漢字の「東」、漢字の「日」、カタカナの「フ」、漢字の「山」、カタカナの「マ」となっている。
最近、社名に増えているアルファベットで最も多かったのは「S」で始まる会社で412件、構成比は0・2%。ひらがなは「み」の358件で構成比0・2%が最多だった。
また、社名の文字数は4文字が最多で構成比30・3%、5文字が同13・9%、6文字が13・4%で続いた。4~6文字で約6割を占めた。
分析のレポートによると「企業の数だけ社名があり、簡単に統計だけで語ることはできない。だが、確率的に高い事象は、それだけ普遍性があるともいえる。縁起を担ぐか、偶然と捉えるか、受け止め方は千差万別だが、社名をふり返ることで事業を見つめ直す良い機会になるかもしれない」としている。
2016年の倒産件数は8164件で7年連続の前年比減となり、2年連続で9000件を下回った。負債総額は、大型倒産の減少から1兆9916億8300万円にとどまり、2000年以降で2番目の低水準となった。
負債トップは、パナソニックプラズマディスプレイ(特別清算、11月)の5000億円で、1000億円を超える大型倒産はこの1社のみ。上場企業の倒産は2年ぶりに発生しなかった。
業種別では7業種中6業種で前年を下回った。中でも運輸・通信業、製造業の2業種は前年比2ケタの大幅減少。建設業、製造業、卸売業の3業種は2000年以降の最少を記録した。一方、サービス業は5年ぶりに前年比増加となった。
地域別では、9地域中7地域で前年を下回った。このうち関東は7年連続、近畿は6年連続、中国は5年連続、北海道と九州は4年連続で、それぞれ前年を下回った。
今後は、トランプ米大統領による保護貿易などが基盤産業へ与える影響が懸念されるなか、企業には環境変化への対応が求められるだろう。
また、中国経済の減速を背景に「チャイナリスク関連倒産」が16年は120件と、前年に比べ5割増えた。欧州や韓国の政情不安など、海外における政治・経済動向の不透明感の高まりは、内需中心の企業も無関係ではいられない。原油高や人手不足によるコスト負担の増加が円安により加速し、企業業績を圧迫する懸念にも注意が必要だ。
倒産動向は、国内外における各種のリスクが複合的に作用するなか、業種や地域間でまだら模様を示している。当面の倒産件数は増減を繰り返しながら推移しつつ、低水準に抑えられた状況が続くとみられる。
(帝国データバンク情報部)
4位以下は漢字の「三」、カタカナの「サ」、漢字の「東」、漢字の「日」、カタカナの「フ」、漢字の「山」、カタカナの「マ」となっている。
最近、社名に増えているアルファベットで最も多かったのは「S」で始まる会社で412件、構成比は0・2%。ひらがなは「み」の358件で構成比0・2%が最多だった。
また、社名の文字数は4文字が最多で構成比30・3%、5文字が同13・9%、6文字が13・4%で続いた。4~6文字で約6割を占めた。
分析のレポートによると「企業の数だけ社名があり、簡単に統計だけで語ることはできない。だが、確率的に高い事象は、それだけ普遍性があるともいえる。縁起を担ぐか、偶然と捉えるか、受け止め方は千差万別だが、社名をふり返ることで事業を見つめ直す良い機会になるかもしれない」としている。
日刊工業新聞2017年2月15日
昨年の昨年の倒産件数、7年連続減
2016年の倒産件数は8164件で7年連続の前年比減となり、2年連続で9000件を下回った。負債総額は、大型倒産の減少から1兆9916億8300万円にとどまり、2000年以降で2番目の低水準となった。
負債トップは、パナソニックプラズマディスプレイ(特別清算、11月)の5000億円で、1000億円を超える大型倒産はこの1社のみ。上場企業の倒産は2年ぶりに発生しなかった。
業種別では7業種中6業種で前年を下回った。中でも運輸・通信業、製造業の2業種は前年比2ケタの大幅減少。建設業、製造業、卸売業の3業種は2000年以降の最少を記録した。一方、サービス業は5年ぶりに前年比増加となった。
地域別では、9地域中7地域で前年を下回った。このうち関東は7年連続、近畿は6年連続、中国は5年連続、北海道と九州は4年連続で、それぞれ前年を下回った。
今後は、トランプ米大統領による保護貿易などが基盤産業へ与える影響が懸念されるなか、企業には環境変化への対応が求められるだろう。
また、中国経済の減速を背景に「チャイナリスク関連倒産」が16年は120件と、前年に比べ5割増えた。欧州や韓国の政情不安など、海外における政治・経済動向の不透明感の高まりは、内需中心の企業も無関係ではいられない。原油高や人手不足によるコスト負担の増加が円安により加速し、企業業績を圧迫する懸念にも注意が必要だ。
倒産動向は、国内外における各種のリスクが複合的に作用するなか、業種や地域間でまだら模様を示している。当面の倒産件数は増減を繰り返しながら推移しつつ、低水準に抑えられた状況が続くとみられる。
(帝国データバンク情報部)
日刊工業新聞2017年1月24日