聴覚障害者も“握って”音楽体験、各パートを振動で割り振り
慶大が振動デバイス開発
慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科の金箱淳一研究員らは、聴覚障害者でも音楽を感じることのできる振動デバイス「キキミミ」を開発した。耳の形をした圧電素子搭載のデバイスを握ると、5本の指それぞれにボーカルやギター、ベース、ドラム、キーボードなど、各パートの音楽を振動として提示する。2017年の実用化を目指す。
耳型のデバイスには圧電素子を五つ搭載する。手で握ると指先に圧電素子が当たり、振動として音楽が再生され、認識することができる。
実験ではメロディーやリズムの識別ができた。ハーモニーの判別は難しく、クラシック音楽よりもポップミュージックなどの視聴に向くという。
キキミミは楽器ごとに振動の強さを調整できるのも特徴。圧電素子の上面に感圧センサーを張ってあり、強く握ると対応する楽器のパートが強く再生される。聞きたい楽器だけを再生したり、楽器パートを混ぜて再生したりできる。
一般的に聴覚障害者は振動への識別能力が高いため、指先への振動提示だけでも、ライブ会場などで残存聴力によって音楽を聴いている感覚を想起できるという。
健常者と聴覚障害者が共に楽しめる音楽体験として提案する。
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キキミミは楽器ごとに振動の強さを調整できるのも特徴。圧電素子の上面に感圧センサーを張ってあり、強く握ると対応する楽器のパートが強く再生される。聞きたい楽器だけを再生したり、楽器パートを混ぜて再生したりできる。
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日刊工業新聞2017年1月31日