そろそろ気になる「におい」の季節。効果の高い直塗り制汗剤人気
化粧品や日用品メーカー各社が体の汗や臭いを抑える制汗・デオドラント剤で、直接肌に塗る“直(じか)塗り”タイプに力を入れている。各社は女性や男性の用途別に訴求したり、脇や足といった体の部位によって細かく対応する新製品を春に発売する。自分のにおいなどを意識する人が増えており、販売促進に追い風が吹く。汗をかく機会が多くなる春夏を見据え、各社は効果が高い直塗りタイプを投入して需要を取り込む。
「制汗剤市場で消費者の嗜好(しこう)性が変わってきている」。「デオナチュレ」ブランドを展開するシービック(東京港区、児島誠一郎社長、03・5414・0777)のマーケティング担当は、こう指摘する。制汗剤はかつて、清涼感や香りを手軽に楽しめるスプレーが主流だった。だが、直塗りは直接肌に塗って制汗や消臭効果が期待できるため、支持が拡大している。
「消費者のにおいに対する意識が近年高まっている」と見る同社は、男性用で4年ぶり、女性用で7年ぶりに直塗りタイプの新製品を発売する。女性の悩みは汗とにおいだけでなく、「脇のくすみが気になる」などのニーズもある。そこで2月1日に、スティックタイプの新商品「デオナチュレ ソフトストーンW カラーコントロール」を投入する。肌を一段階明るくするパール剤を配合した。
また、男性用はジェルタイプの「デオナチュレ 男すっきりジェルバー」を3月1日に発売。「脇毛が濃く制汗剤が肌まで浸透しない」といった声に対応し、男性の脇にフィットする幅広い塗布面の容器を採用した。手を汚さずに塗布できる。
近年は女性だけでなく、脇の汗やにおいを意識する男性の利用者も増加しているという。花王は制汗デオドラント剤市場を「約480億円規模」と見積もる。また、ライオンによると2016年の1―11月の直塗りタイプの制汗剤市場は、前年比5%増で伸長した。
花王は市場で直塗りの割合が高まっているとみて、主力ブランド「ビオレ」で初めてとなる直塗りの「薬用デオドラントZ」を2月18日に出す。女性用と男性用別に脇や足の指にしっかり塗れるチューブタイプと、ロールオンタイプをそろえた。においの原因となる菌を殺菌する作用があり、汗をかいてもにおいを長時間予防できる。
ライオンも「Ban(バン)汗ブロック」シリーズで、初めてのスティックタイプ「スティック プレミアムラベル」を2月8日に発売する。汗の出口にフタをする「ナノイオンブロック効果」で汗を抑える。
“汗シーズン”の春夏商戦で、メーカー各社が火花を散らしそうだ。
(文=山下絵梨)
「制汗剤市場で消費者の嗜好(しこう)性が変わってきている」。「デオナチュレ」ブランドを展開するシービック(東京港区、児島誠一郎社長、03・5414・0777)のマーケティング担当は、こう指摘する。制汗剤はかつて、清涼感や香りを手軽に楽しめるスプレーが主流だった。だが、直塗りは直接肌に塗って制汗や消臭効果が期待できるため、支持が拡大している。
脇のくすみ対策も
「消費者のにおいに対する意識が近年高まっている」と見る同社は、男性用で4年ぶり、女性用で7年ぶりに直塗りタイプの新製品を発売する。女性の悩みは汗とにおいだけでなく、「脇のくすみが気になる」などのニーズもある。そこで2月1日に、スティックタイプの新商品「デオナチュレ ソフトストーンW カラーコントロール」を投入する。肌を一段階明るくするパール剤を配合した。
また、男性用はジェルタイプの「デオナチュレ 男すっきりジェルバー」を3月1日に発売。「脇毛が濃く制汗剤が肌まで浸透しない」といった声に対応し、男性の脇にフィットする幅広い塗布面の容器を採用した。手を汚さずに塗布できる。
男性の利用増
近年は女性だけでなく、脇の汗やにおいを意識する男性の利用者も増加しているという。花王は制汗デオドラント剤市場を「約480億円規模」と見積もる。また、ライオンによると2016年の1―11月の直塗りタイプの制汗剤市場は、前年比5%増で伸長した。
花王は市場で直塗りの割合が高まっているとみて、主力ブランド「ビオレ」で初めてとなる直塗りの「薬用デオドラントZ」を2月18日に出す。女性用と男性用別に脇や足の指にしっかり塗れるチューブタイプと、ロールオンタイプをそろえた。においの原因となる菌を殺菌する作用があり、汗をかいてもにおいを長時間予防できる。
ライオンも「Ban(バン)汗ブロック」シリーズで、初めてのスティックタイプ「スティック プレミアムラベル」を2月8日に発売する。汗の出口にフタをする「ナノイオンブロック効果」で汗を抑える。
“汗シーズン”の春夏商戦で、メーカー各社が火花を散らしそうだ。
(文=山下絵梨)
日刊工業新聞2017年1月27日