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部分的自動運転、2025年には世界で2300万台超へ

矢野経済研調べ、「レベル2」コストダウンで搭載増える
部分的自動運転、2025年には世界で2300万台超へ

日立オートモティブのハンドルから手を離した状態での自動走行デモ(

 矢野経済研究所(東京都中野区、水越孝社長)がまとめた自動運転システムの世界市場に関する調査によると、米運輸省高速道路交通安全局(NHTSA)の分類によるレベル2(部分的自動運転)のシステムの2020年の市場規模は509万5000台、25年には2381万2000台に達すると予測。高速道路を中心にレベル3(条件付き自動運転)のシステムの搭載が20年から21年にかけて進み、同レベルの市場規模は25年に626万7100台となるとしている。

 日米欧で搭載が進むレベル1の先進運転支援システム(ADAS)の市場規模は15年に新車ベースで1354万4120台。17年―20年にかけてレベル2の機能を搭載した車両が日米欧主要メーカーから市場投入予定で、20年以降はセンサー等のコストダウンが進展し、ミドルクラスへの搭載も期待される。30年にはレベル2の市場がレベル1の市場規模を上回り、コンパクトクラスにまで搭載車両が広がるとする。

 30年の世界市場ではレベル2が2798万台、レベル3が1786万7000台、レベル4が224万4400台に成長すると予測。レベル3は25年以降に一般道での実用化が始まり、市場が拡大。レベル4(完全自動運転)については商用車を中心とした普及を見込んでおり、20年頃から移動サービスや物流分野における導入がスタート。25年以降に市場拡大が本格化するとしている。
            

「官民ITS構想・ロードマップ2016」

日刊工業新聞2017年1月4日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
現状、日米欧の新車市場で3500万台強なので、かなりの比率。でもあくまで人間が運転主体になる「レベル2」のシステムが主流で行くだろう。AIが運転主体になる「レベル3」は課題が多いのではないか。レベル3では運転をAIに任せるものの、緊急時などはAIの要請に応じて運転を代わる。問題となるのは緊急時に本当に交代できるかどうかだ。例えば雑誌を読んでいると衝突6秒前に運転交代を要請され、3秒で状況を把握して2秒でハンドルをきる。一連の動作をパニックを起こさずに完遂しなければならない。ドライバーは他のことができずに『運転』が『監視』になってしまえば、運転するよりもつらい仕事になる。

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