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キャッシュカードの磁気エラー、ATMで自動修復

りそなHDが顧客の声で改善
 りそなホールディングスは現金自動預払機(ATM)サービスを改善する。磁気情報が壊れて読み取りエラーとなったキャッシュカードを自動的に修復できる取り組みを始めた。2017年1月には振り込み画面表示を分かりやすくするなど利便性を高める。ITを活用したサービスの提供と並行して、顧客の声を反映させ積極的にサービス向上につなげる。

 読み取りエラーとなったカードのATMでの復元は銀行業界では珍しい取り組み。全店舗で利用できる。

 17年1月には振り込み画面表示の選択画面での並びを見直すほか、預金を引き出すなどATM利用時に顧客ごとに優遇されるサービス内容を表示するようにする。りそなは給与振り込みや住宅ローンの借入残高などに応じてポイントを付与し、ポイント数に応じてATM利用手数料や振込手数料を優遇している。

 今回の取り組みは店頭やアンケート、コールセンターなどで顧客の要望をくみ取り、サービス改善につなげる「りそなVOC活動」の一環。営業店経由の提案は半期で1000件を超えるという。

 東和浩社長は「(ITと金融を融合するフィンテックなどの取り組みも重要だが)、地道な取り組みを継続していきたい」と述べている。
              


日刊工業新聞2016年12月13日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
自身もりそなユーザーです。りそなは他の大手銀行グループに先駆けて顧客の利便性を高めるサービスを展開。例えば15年4月にはグループ銀行内で24時間、365日いつでも振り込み、即時決済できるようにした。どの銀行にも言えることだが、だんだん「人の行員」の存在意義が問われていくことになりそう。

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