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女性管理職の登用増加、男性育休取得率6割…優良企業の事例に学べ!

平成28年度均等・両立推進企業表彰
女性管理職の登用増加、男性育休取得率6割…優良企業の事例に学べ!

古屋範子厚生労働副大臣(前列写真中央)と受賞者

 女性の活躍を推進する取組みや、仕事と育児・介護の両立を支援する取組みを積極的に行う企業を表彰する「均等・両立推進企業表彰」の受賞企業が決定した。今年度は池田泉州銀行、塩野義製薬、DHLジャパンが「均等推進企業部門 厚生労働大臣優良賞(以下、均等部門)」に、大和証券、明和会医療福祉センター、リコーが「ファミリー・フレンドリー企業部門 厚生労働大臣優良賞(以下、両立部門)」に選ばれた。12日、東京ウィメンズプラザにて表彰式およびシンポジウムが行われた。

 同表彰は、平成11年度より実施してきた「均等推進企業表彰」と「ファミリー・フレンドリー企業表彰」を平成19年度に統合。各部門5社程度が選出される。今年度、均等部門は24社、両立部門は34社の応募があった。なお、今年度は最高賞である「厚生労働大臣最優良賞」は該当なし。過去には3社の受賞がある。 

「女性活躍の機運が高まりが伺える」


 今回の表彰について、法政大学キャリアデザイン学部の武石恵美子教授は「今年4月に女性活躍推進法が施行されたこともあり、均等部門は例年より多い受賞となった。女性活躍の機運が高まりが伺える」と評した。

 評価のポイントとしては、均等部門では「明確なビジョンがあるか」「女性職域の拡大に関して丁寧な取組みがされているか」「女性の意欲に働きかける取組みをしているか」が挙げられた。両立部門では「働き方の改革」「制度の柔軟さと利用者への支援」「男性の育児支援」が評価されたという。また今回、中小企業の受賞がなかったことを挙げ、ぜひ応募してほしいと呼び掛けた。

「取得する方が当たり前」へ


 パネルディスカッションでは、受賞企業が自社の取組み紹介を行った後、各社共通の悩みについて話し合った。
 男性の育児休暇取得率向上については、大和証券が制度整備以外にも、上司からの声掛けをすすめたり、「取得する方が当たり前」という雰囲気を作っていった例を紹介。
 転勤サポートに関して塩野義製薬は結婚後3年間は転勤なしという制度を設けている。
 さらに育児休業からの復帰サポートについては、明和会医療福祉センターでは多様な勤務体系を選択できるようにするとともに、勤務時間帯によってインセンティブをつけることで全体のバランスを取っていると話した。
 また女性自身のキャリア形成に関してDHLジャパンでは「女性自身がやる気を出すことが必要」と考え、経営陣をメンターにしたメンタリングで意識づけを行っている。

 最後に、各企業の今後の目標としては、「女性職域の拡大」「制度の改良と一般化」「意識向上」などが挙げられた。

パネルディスカッション
ニュースイッチオリジナル
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
どの企業も共通していたのは、現場の声に耳を傾け、素早く柔軟に対応しているという点。大企業だけでなく中小企業にも広がることを期待します。

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