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ゼネコン初、大林組が建設現場にロボットスーツ導入

「HAL」で作業者負担減。OAフロアの床板敷設などを想定
ゼネコン初、大林組が建設現場にロボットスーツ導入

HALを装着して負担軽減を実証

 大林組は建設現場にサイバーダインのロボットスーツ「HAL作業支援用(腰タイプ)」を導入する。これまで操作性などを実証し、重量物を運ぶ時の腰への負担軽減や作業効率の向上などを確認した。2016年度末までに10台を全国の本・支店に導入し、17年度以降にさらに台数を増やす。技能労働者の担い手不足が問題になる中、現場作業の負担軽減や生産性向上につなげる。

 ゼネコンでHALを導入するのは大林組が初めて。HALは腰を動かす時の生体信号を感知し、重い物を運ぶ動作をアシストする。作業者はHALの操作を意識せず作業に取り組める。

 HALの台数は、すでに導入した6台に、16年度末までに4台追加して10台とする。採用する業務はOAフロアの床板の敷設や分電盤の運搬などの作業を想定する。

 大林組は14年10月から技能労働者の作業負担の軽減のため、本・支店の現場でHALを活用し、作業軽減について実証してきた。重量物の運搬では、腰の痛みの軽減や疲労低減などを確認した。
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日刊工業新聞2016年12月9日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
大林組によると、1日当たりの作業量が1・5倍向上するなどの成果も得ているという。今後はサイバーダインと協力し、中腰姿勢を支援できる機能や防水・防じん機能などをHALに採用することも検討するとか。建設現場へのロボットスーツ導入は他社も含めどんどん進めて欲しい。

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