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パイオニア、普及価格帯カーナビに安全運転機能

「楽ナビ」で危険地帯や車間距離を警告
パイオニア、普及価格帯カーナビに安全運転機能

高級機種のサイバーナビ㊧と専用ユニット

 パイオニアは運転支援機能を搭載したカーナビを普及価格帯モデルに展開する。これまで高級機種にのみ同機能を搭載していたが、安全運転を重視するドライバーが増えているため採用モデルを広げる。早ければ2017年に発表する全面改良品への採用を計画する。運転ミスによる事故を防ぎたいドライバーの需要を取り込みカーナビの販売拡大につなげる。

 普及価格帯モデル「楽ナビ」シリーズに運転支援機能を新たに搭載する方針。パイオニアは6月に発売した高級モデル「カロッツェリアサイバーナビ」に交通事故防止につながる運転支援機能を初めて採用した。

 パイオニアが蓄積した走行データから、急ブレーキをかける車が多い場所を地図上に表示し注意喚起する機能を持たせた。前方車両との車間距離が十分に保たれていない場合、音や画面表示で警告するカーナビ専用ユニットも投入した。

 楽ナビにも同様の機能を持たせるようにする計画で、生産改善などでコストを抑えながら製品化を目指す。先進運転支援システム(ADAS)は新車に搭載されていることが多い一方、従来車はほとんど搭載されていない。パイオニアはカーナビによって、予防安全機能を付加できる点を訴求し、カーナビの拡販を狙う。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
パイオニアはカーナビ事業と並行し、自動運転やADASに関連する技術やシステムの開発を強化している。自動運転関連には17年度からの5年間で研究開発費として約100億円を投じる計画で、自動運転向けセンサーの開発などを進めている。自動運転分野の再編銘柄としても注目。

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