「トランプ大統領」へ。いろんな声集めました
社長に業界団体トップ、エコノミストまで。トヨタはどうなる?
世界が注目した米大統領選は大方の予想と異なり、実業家の不動産王、ドナルド・トランプ氏の勝利に終わった。環太平洋連携協定(TPP)やパリ協定に反対し、米国第一主義を掲げるトランプ大統領の誕生に、国内産業界からは静観する見方とともに、不安や戸惑いの声も挙がっている。
【三菱電機・柵山正樹社長/リーダーシップを】
新政権は、選挙戦を通じて対立が顕在化した米国内をまとめていくことが求められる困難な船出となるが、国際秩序の安定化や、世界経済の持続的成長、重要課題である地球環境問題への対応などにおいてリーダーシップを発揮されることを期待したい。
【住友理工・西村義明会長兼CEO/影響見極め】
驚きを隠せない。新大統領には内向きにならずにグローバルリーダーの務めを果たしてほしい。当社は経済への影響を注意深く見極め、実態をよく見ながら事業を進める。保守的な傾向が強まるなら、当社の米国事業は、今まで以上に米国の会社として自立した活動をするなどの対応が必要だ。
【大和ハウス工業・大野直竹社長/長い目で】
米国に展開しているが、ほとんど影響はない。株価下落、円高。瞬間的なものなのか、気持ちの良いものではない。長い目で見てやっていく。新しい施策を見極めて、今後のビジネスに生かしていきたい。
【ジェイテクト・安形哲夫社長/構造改革を推進】
我々は現地調達率が高いので、対応はできると思っている。日本メーカーに対しては風は等しく同じ量吹いてくる。逆風なのは間違いないが、自分たちができないことをとやかく言ってもはじまらないので、今やっている構造改革を着々を積み上げて競争力を上げることしかできない。ただ、構造改革のスピードをあげないと大変だなという認識はある。
【MS&ADインシュアランスグループホールディングス・柄澤康喜社長/冷静な意見期待】
保護主義的な対応が広がれば、世界経済はさらに減速しかねないと危惧している。TPPも含めて、米国内で冷静な意見が強まることに期待したい。当社は米国でも事業を展開しているが、事業運営に変更の予定はない。米国は有望なマーケットと捉えており、今後もグローバルなビジネス展開を進めていくつもりだ。
【NTT・鵜浦博夫社長/日米関係重要】
米国は日本としては最も重要なパートナーであることに変わりはなく、引き続き強固な日米関係の維持・強化が図られることを期待している。
【サントリーホールディングス・新浪剛史社長/安定と繁栄を】
ビームサントリーを持つ当社や多くの日本企業にとって、米国は最大の投資先国。日米関係が政治・経済両面で最重要である事実にもとづいて、両国間の戦略的かつ互恵的なパートナーシップをより深化させることが重要。新政権には内向きの米国になることなく、アジア太平洋の安定と繁栄を積極リードしてもらいたい。
【キリンホールディングス・磯崎功典社長/日米協力を】
米国の政治・経済の先行き不透明感が高まることを懸念しており、今後の政策に注目する。今回の選挙を通じて、想像以上に米国の雇用不安、格差問題が顕在化した。世界情勢も不安定な中、日米両国が協力して世界の社会・経済の発展に取り組むことを期待する。
【旭化成・小堀秀毅社長/今後の政策注視】
米国事業は米国内での生産が多く、景気の影響を受けにくいクリティカルケア事業が主力であることから、今回の大統領選挙の結果による直接の影響は少ないと考えているが、アメリカの医療保険動向には注視する必要がある。トランプ氏は過激な発言で注目されているが、選挙パフォーマンスと大統領就任後の現実の政策は異なってくる可能性もあり、今後の政策を注視したい。
【中央自動車工業・坂田信一郎社長/一喜一憂せず】
トランプ氏の勝利でリスクはいろいろと考えられるが、米景気が上向けば輸出関税が上がったとしてもプラスになる。あまり一喜一憂せず腰を据えてやるしかない。株価が下がるのは避けて通れないと思っており、ここは影響がでそうだ。米国内の景気自体は悪くなく、世界的に見ても安定している。あまり保守的な政策には走ってほしくない。
【ユニー・ファミリーマートホールディングス・上田準二社長/金融見極めて】
日米経済はもとより、世界経済・金融の状況をしっかり踏まえた政策を打ち出していくことを期待する。
【富士石油・柴生田敦夫社長/為替レート注目】
石油元売り会社にとって重要な要素である為替レートや原油価格は、政治的要因でも変動する。米大統領選後のこれらの動向を注視していく。
【富士通・田中達也社長/官民連携強化を】
情報通信技術(ICT)分野において人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などを活用した新たなイノベーションの創出やサイバーセキュリティー分野などにおける日米の官民による連携の一層の強化を期待する。
【明治ホールディングス・古田純取締役/短期影響は軽微】
為替が円高になれば食品メーカーは原料安の点でポジティブだ。ただ本日の株価下落など日本経済に悪影響が出て消費減退になれば逆風になる。今後の状況変化を見守る。TPP見直しについてはもともと、仮に決まっても(関税下げなどに)10数年かかるため短期影響は軽微とみていた。見直しでも大きな影響はないと見ている。
【日本光電・荻野博一社長/「医療機器税」心配】
米国は医療における財源の確保が十分ではない。(現政権の医療保険制度改革法〈通称オバマケア〉に伴い導入された)『医療機器税』が今は共和党の反対でストップしているが、それが再燃しかねず動向が不透明だ。同税を払うとなれば事業への打撃は大きい。
<次のページ、トヨタ「うちのメキシコ新工場は、どうなるのか…」>
【三菱電機・柵山正樹社長/リーダーシップを】
新政権は、選挙戦を通じて対立が顕在化した米国内をまとめていくことが求められる困難な船出となるが、国際秩序の安定化や、世界経済の持続的成長、重要課題である地球環境問題への対応などにおいてリーダーシップを発揮されることを期待したい。
【住友理工・西村義明会長兼CEO/影響見極め】
驚きを隠せない。新大統領には内向きにならずにグローバルリーダーの務めを果たしてほしい。当社は経済への影響を注意深く見極め、実態をよく見ながら事業を進める。保守的な傾向が強まるなら、当社の米国事業は、今まで以上に米国の会社として自立した活動をするなどの対応が必要だ。
【大和ハウス工業・大野直竹社長/長い目で】
米国に展開しているが、ほとんど影響はない。株価下落、円高。瞬間的なものなのか、気持ちの良いものではない。長い目で見てやっていく。新しい施策を見極めて、今後のビジネスに生かしていきたい。
【ジェイテクト・安形哲夫社長/構造改革を推進】
我々は現地調達率が高いので、対応はできると思っている。日本メーカーに対しては風は等しく同じ量吹いてくる。逆風なのは間違いないが、自分たちができないことをとやかく言ってもはじまらないので、今やっている構造改革を着々を積み上げて競争力を上げることしかできない。ただ、構造改革のスピードをあげないと大変だなという認識はある。
【MS&ADインシュアランスグループホールディングス・柄澤康喜社長/冷静な意見期待】
保護主義的な対応が広がれば、世界経済はさらに減速しかねないと危惧している。TPPも含めて、米国内で冷静な意見が強まることに期待したい。当社は米国でも事業を展開しているが、事業運営に変更の予定はない。米国は有望なマーケットと捉えており、今後もグローバルなビジネス展開を進めていくつもりだ。
【NTT・鵜浦博夫社長/日米関係重要】
米国は日本としては最も重要なパートナーであることに変わりはなく、引き続き強固な日米関係の維持・強化が図られることを期待している。
【サントリーホールディングス・新浪剛史社長/安定と繁栄を】
ビームサントリーを持つ当社や多くの日本企業にとって、米国は最大の投資先国。日米関係が政治・経済両面で最重要である事実にもとづいて、両国間の戦略的かつ互恵的なパートナーシップをより深化させることが重要。新政権には内向きの米国になることなく、アジア太平洋の安定と繁栄を積極リードしてもらいたい。
【キリンホールディングス・磯崎功典社長/日米協力を】
米国の政治・経済の先行き不透明感が高まることを懸念しており、今後の政策に注目する。今回の選挙を通じて、想像以上に米国の雇用不安、格差問題が顕在化した。世界情勢も不安定な中、日米両国が協力して世界の社会・経済の発展に取り組むことを期待する。
【旭化成・小堀秀毅社長/今後の政策注視】
米国事業は米国内での生産が多く、景気の影響を受けにくいクリティカルケア事業が主力であることから、今回の大統領選挙の結果による直接の影響は少ないと考えているが、アメリカの医療保険動向には注視する必要がある。トランプ氏は過激な発言で注目されているが、選挙パフォーマンスと大統領就任後の現実の政策は異なってくる可能性もあり、今後の政策を注視したい。
【中央自動車工業・坂田信一郎社長/一喜一憂せず】
トランプ氏の勝利でリスクはいろいろと考えられるが、米景気が上向けば輸出関税が上がったとしてもプラスになる。あまり一喜一憂せず腰を据えてやるしかない。株価が下がるのは避けて通れないと思っており、ここは影響がでそうだ。米国内の景気自体は悪くなく、世界的に見ても安定している。あまり保守的な政策には走ってほしくない。
【ユニー・ファミリーマートホールディングス・上田準二社長/金融見極めて】
日米経済はもとより、世界経済・金融の状況をしっかり踏まえた政策を打ち出していくことを期待する。
【富士石油・柴生田敦夫社長/為替レート注目】
石油元売り会社にとって重要な要素である為替レートや原油価格は、政治的要因でも変動する。米大統領選後のこれらの動向を注視していく。
【富士通・田中達也社長/官民連携強化を】
情報通信技術(ICT)分野において人工知能(AI)やIoT(モノのインターネット)などを活用した新たなイノベーションの創出やサイバーセキュリティー分野などにおける日米の官民による連携の一層の強化を期待する。
【明治ホールディングス・古田純取締役/短期影響は軽微】
為替が円高になれば食品メーカーは原料安の点でポジティブだ。ただ本日の株価下落など日本経済に悪影響が出て消費減退になれば逆風になる。今後の状況変化を見守る。TPP見直しについてはもともと、仮に決まっても(関税下げなどに)10数年かかるため短期影響は軽微とみていた。見直しでも大きな影響はないと見ている。
【日本光電・荻野博一社長/「医療機器税」心配】
米国は医療における財源の確保が十分ではない。(現政権の医療保険制度改革法〈通称オバマケア〉に伴い導入された)『医療機器税』が今は共和党の反対でストップしているが、それが再燃しかねず動向が不透明だ。同税を払うとなれば事業への打撃は大きい。
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日刊工業新聞2016年11月10日