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ゴーン・日産社長、グーグルは眼中になし!?「自動運転は運転者が座っているものだ」

ゴーン氏インタビュー!完全自動運転とは一線画す。アップルも含め巨大ITとの提携は時期尚早
 日産自動車のカルロス・ゴーン社長は18日、日刊工業新聞社などのインタビューに応じ、先週発表されたトヨタ自動車マツダの業務提携に触れ「合従連衡は業界のトレンドであって、メーカーが持っていない技術や商品を手に入れたい場合に起こる」との見解を示した。自社の提携については「好機があれば行う」と述べた。

 日産は仏ルノーや独ダイムラーとの提携関係で「技術や商品がすでにそろっている」としつつも「提携のノウハウと提携を運営できるスキルもある。好機があれば提携する」と述べた。自動車事業への参入を模索する米グーグルやアップルなど異業種との提携については「時期尚早」と述べるにとどめた。「日産・ルノー連合が目指す自動運転は運転の楽しさや快適さであって、運転者が座っているものだ」とも指摘。完全自動運転を目指すグーグルとは一線を画した。

 一方、仏政府のルノーへの議決権が増すことの日産への影響については「ルノーの株主と取締役会の問題だ。オペレーションが資本構成によって影響を受けないように注意している。今はオペレーション上、変化はない」とした。仏ルノーとの資本構成の変化の可能性ついて「資本構成とオペレーションを区別してきたことが連合の強みだ。今の資本構成は安定的だ」と述べた。

 2016年度までに営業利益率8%、世界シェア8%を目指す中期計画は「15年度の計画値と乖離があるが、埋める。生産能力も確保しており、後は実行あるのみ」とし、目標達成に自信を見せた。
日刊工業新聞2015年05月19日 自動車面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
グーグルが目指している自動運転の技術は言われてほど簡単ではない。いずれ自動車メーカーとの条件闘争で提携関係が生まれてくるかもしれない。アップルが自動車をやる時は、まったく今の自動車とは違うものになるだろう。

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