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ダイエットやアレルギー対策に グルテンフリーの穀物「ソルガムきび」

ホテル インターコンチネンタル東京ベイがオリジナルレシピの料理を提供
ダイエットやアレルギー対策に グルテンフリーの穀物「ソルガムきび」

米国でダイエット効果が期待されて市場が拡大しているソルガムきび食品

美容や健康に関心が高い女性を中心に、グルテンフリーの穀物「ソルガムきび」の注目が高まっている。

グルテンは穀物に含まれるタンパク質の一種で、小麦などの代替としてグルテンが含まれていない穀物を摂ることで、ダイエットなどに効果があるとされている。米国の人気歌手、マイリー・サイラスや、男子テニスで世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ選手などが、ソルガムきびでダイエットに成功したことを公表し、日本でも広く知られるところとなった。

ソルガムきびは品種改良により、雑穀特有の苦みやえぐみを除去したことで、味や匂いにくせがないのが特長。挽くと、独特のサクサクとした食感があるソルガムきび粉になり、米国では小麦粉の代用として、パンなどの主食品だけでなく、クッキー、ケーキなどのスイーツにも幅広く利用されている。日本では、天ぷらやお好み焼きのほか、そのまま炊いて、米の代替としてさまざまなメニューに取り入れられる可能性があるという。

 このソルガムきびを使ったメニューを開発し、提供しているのが、「ホテルインターコンチネンタル東京ベイ」だ。ブッフェレストラン「シェフズ・ライブ・キッチン」では、ソルガムきびの特長を生かし、サラダや前菜、スープ、スイーツなど、16種類のメニューを開発。7月15日まで提供している。

 オリジナルメニューのサラダは2種類で、いずれも固めに茹でて、ウルイやハス芋などの旬の春野菜野菜と混ぜており、ソルガムきびの独特の食感が味わえる。豆乳とソルガムきびで作ったベシャメルソースを使ったグラタンは、小麦粉を使ったグラタンと味や食感に全く遜色がなかった。

 米の代わりにソルガムきびを炊いて使った「ソルガムきびとチキンのガパオライス」は、形状は米とは違うものの、弾力と粘り気があり、タイのバジルとも合って非常に美味しかった。柔らかく炊いたソルガムきびは、お粥やピラフなど、さまざまな米料理に使えそうだ。

 また、ソルガムきび粉を使ったバナナケーキや紅茶ケーキは、小麦粉を使ったケーキに比べて、弾力のある食感が特徴だ。人によって好き嫌いは分かれそうだが、甘さを抑えた味も手伝って、個人的には美味しいと感じた。

 米国穀物協会の普及活動に協力している、元ミス・ユニバース・ジャパンの公式栄養コンサルタント、エリカ・アンギャルさんは「ソルガムきびはいろんな国の料理と相性がよい」と話す。アンギャルさんはグルテンアレルギーがあり、食事にソルガムきびを取り入れるようになった。現在は、さまざまなレシピの開発などにも取り組み、情報発信などに力を入れている。

 肥満大国と言われる米国では、2014年のグルテンフリーの食品の市場規模が88億ドルとなっており、2012年から2014年にかけて63%拡大した。健康意識の高まりもあり、今後、日本でもソルガムきびを使った食品や料理が広がりそうだ。
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高屋優理
高屋優理 Takaya Yuri 編集局第二産業部 記者
ダイエット食品は新しいものが次々と現れては消えていきますが、ソルガムきびは、主要穀物の小麦の代用となるという点で、単なる低カロリーの食品と比べて、ポテンシャルが大きいように感じます。ただ、これを食べれば、みるみるやせる!という魔法のようなものではないので、プランを持って、うまく自分の食生活に取り入れることが大事なのかなと思います。

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