NECとGE、100年の時を経た提携
日本のデジタル・トランスフォーメーションのけん引役になれるか
NECと米GEデジタル(コネティカット州)は26日、IoT(モノのインターネット)分野で包括提携したと発表した。NECが培ってきたシステム構築(SI)や人工知能(AI)の技術と、GEがグローバル展開する産業用基本ソフト(OS)「プレディックス」の導入ノウハウなどを融合する。併せてNECは自社のサプライチェーン(供給網)の一部にプレディックスを導入するほか、2017年度中に専門の認定技術者を100人育成する。
両社はIoT分野での新たな価値創造に加え、人材・サポート体制や産業機械向けで必須のセキュリティー対策など広範囲で協業する。具体的にはプレディックスを活用したサプライチェーン管理、認定技術者の育成・研修、保守・メンテナンス、サイバーセキュリティーなど六つの領域に照準を合わせ、今後のあり方を協議する。
同日都内で開いた会見で、米GEデジタルのデンジル・サミュエルスグローバルアライアンス責任者は「プレディックスを日本企業に提供する上でNECが持つ信頼性と技術力は重要だ」と提携の意義を強調。榎本亮NEC執行役員は「インダストリアルIoTは1社では実現できない。サプライチェーンのグローバル展開などGEに学ぶことは多い」と語った。
販売目標は両社とも非公表としたが、NECはIoT関連事業で20年までに売上高3000億円を目標としており、「今回の提携は目標達成を前倒しするものだ」と言及した。
GEは米国のIoT業界団体「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」の中核メンバーであり、プレディックスにはGEのノウハウが結集されている。プレディックス上で稼働するアプリケーション(応用ソフト)を通して、産業機器同士の接続やデータ収集・分析、リアルタイムな知見などが可能となる。
NECはSIサービスに加え、人工知能(AI)など要素技術の一部をクラウド利用が可能な「マイクロサービス」として提供し、GEが運営するプレディックス開発者用のグローバルサイトに提供する。第1弾として映像認識技術からサービス提供する予定。
(NECの榎本執行役員<右>とGEデジタルのサミュエルスグローバルアライアンス責任者)
NEC創設者の岩垂邦彦氏は、GEの創始者であるトーマス・エジソンのもとで電気・電信技術を習得した。帰国後、日本電気(現NEC)を設立する前はGE製品の販売代理業をしていた因縁もある。
両社はIoT分野での新たな価値創造に加え、人材・サポート体制や産業機械向けで必須のセキュリティー対策など広範囲で協業する。具体的にはプレディックスを活用したサプライチェーン管理、認定技術者の育成・研修、保守・メンテナンス、サイバーセキュリティーなど六つの領域に照準を合わせ、今後のあり方を協議する。
同日都内で開いた会見で、米GEデジタルのデンジル・サミュエルスグローバルアライアンス責任者は「プレディックスを日本企業に提供する上でNECが持つ信頼性と技術力は重要だ」と提携の意義を強調。榎本亮NEC執行役員は「インダストリアルIoTは1社では実現できない。サプライチェーンのグローバル展開などGEに学ぶことは多い」と語った。
販売目標は両社とも非公表としたが、NECはIoT関連事業で20年までに売上高3000億円を目標としており、「今回の提携は目標達成を前倒しするものだ」と言及した。
GEは米国のIoT業界団体「インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)」の中核メンバーであり、プレディックスにはGEのノウハウが結集されている。プレディックス上で稼働するアプリケーション(応用ソフト)を通して、産業機器同士の接続やデータ収集・分析、リアルタイムな知見などが可能となる。
NECはSIサービスに加え、人工知能(AI)など要素技術の一部をクラウド利用が可能な「マイクロサービス」として提供し、GEが運営するプレディックス開発者用のグローバルサイトに提供する。第1弾として映像認識技術からサービス提供する予定。
(NECの榎本執行役員<右>とGEデジタルのサミュエルスグローバルアライアンス責任者)
NEC創設者の岩垂邦彦氏は、GEの創始者であるトーマス・エジソンのもとで電気・電信技術を習得した。帰国後、日本電気(現NEC)を設立する前はGE製品の販売代理業をしていた因縁もある。
日刊工業新聞2016年10月27日の記事に加筆