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吉野家が節約傾向に挑む。「ご当地鍋」は消費者の心をつかむか

初の地域限定メニュー、来月から5つのエリアで
吉野家が節約傾向に挑む。「ご当地鍋」は消費者の心をつかむか

吉野家の公式ページから

 牛丼大手の吉野家(東京都中央区、河村泰貴社長)は地域限定の「ご当地鍋」を11月1日に発売する。全国5エリアで展開する。

 北海道・東北・北関東・新潟県で「北海道味噌(みそ)鍋膳」、首都圏と山梨県で「横浜デミ牛鍋膳」、東海と北陸で「なごや鶏味噌鍋膳」、関西で「なにわ牛カレー鍋膳」、中国・四国・九州・沖縄県で「博多とんこつ鍋膳」を販売する。並盛りの消費税込みの価格は680円。

 なごや鶏味噌は八丁みそ、博多とんこつはとんこつという具合に、地域の食材や味付けを生かした。地域別商品を一斉に出すのは初めて。河村社長は「鍋は季節性の強い商品なので、地域別メニューを提供したかった」と商品開発の背景を説明。開発は5エリアの地域会社が担当した。

 冬季定番商品の「牛すき鍋膳」も、野菜の量を増やして同650円で同日発売する。
日刊工業新聞2016年10月26日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
個人的に吉野家はほとんど利用しない。でもこの5つの鍋はどれも魅力的。行ってみようかと思ってしまう。3ー8月期の業績は前期比約20%減益。「はなまるうどん」などの出店コストがかかったためで、吉野家は「豚丼」効果で増収だった。節約傾向が強まりつつあるが、河村社長は「今のところ値下げは考えていない」という。

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