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沖縄で消化ガス発電スタート!“亜熱帯仕様”で台風・高温乗り切る

東芝などで構成するかりゆしバイオマスパワー、事業期間は20年
 かりゆしバイオマスパワー(那覇市、津島浩幸社長)は、沖縄県宜野湾市で下水汚泥から発生する消化ガスを使ったバイオガス発電事業を始めた。沖縄県宜野湾浄化センターに、出力1460キロワットの発電プラント(写真)を設置。ガスエンジン4機で発電機を回す。発電量は、年間640万キロワット時を見込んでいる。

 消化ガスは下水処理後の汚泥から発生する可燃性ガス。従来、約45%は未利用だったが今回の施設稼働で全量を熱源にできる。

 沖縄県宜野湾浄化センターは県の施設。官民連携事業として県は、敷地やガスを事業者に有償提供する。一方で事業者は、設備を設置運営し売電収入を得る。当面は沖縄電力に販売する。事業期間は20年間。設備投資額は非公表。

 バイオガス発電で発生するエンジン排熱は回収し、汚泥発酵の熱源に使う。また、亜熱帯気候を考慮し、不要な排熱を処理する冷却設備を設けた。塩害や強風への対策を施している。

 かりゆしバイオマスパワーは、東芝を中心に、日水コン(東京都新宿区)と月島機械、月島テクノメンテサービス(同江東区)、沖縄小堀電機(沖縄県浦添市)で構成する。
日刊工業新聞2016年10月26日
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
かりゆしバイオマスパワーの担当者によると、台風など強風と塩害、気温の高さに考慮してプラントを設計したとのこと。設備の高さを抑えたり、送電用ケーブルを地中に配線したりするなど“亜熱帯仕様”になっています。 沖縄県による、このスキームでのバイオガス発電は具志川浄化センター(うるま市)に続いて2件目です。

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