ハロウィーン仮装はメーキャップでもっと盛り上がろう!
大手化粧品メーカーがイベントとの親和性訴求
10月31日のハロウィーンに向けた商戦が、2016年に入って大手化粧品メーカー間で本格化している。資生堂、ポーラ・オルビスホールディングス(HD)、コーセーは相次いで、基幹ブランドから初めて関連商品を投入したり、メーキャップ提案で販売促進を強化したりする。若者やファミリー層にハロウィーンの人気が広がり、関連市場が大きく伸長。中でもメークは、ハロウィーンの要素の“仮装”と親和性が高い。大手メーカー各社は需要獲得に向け、乗り出している。
資生堂は「マジョリカ マジョルカ」ブランドで、初めてハロウィーンをテーマにしたメーキャップの提案を始めた。仮装するテーマで人気が高い「猫」をモチーフに、アイラインで猫目にみせたり、頬に猫のひげを書いたりするメークで表現。3パターンを公式サイトで紹介した。
連動して店頭でも、メーク提案で使用した化粧品を組み合わせた「ハロウィーンメーキャップセット」を数量限定で投入した。同ブランドの主なターゲット層は10代後半―20代。若年層を取り込む狙いだ。
「ハロウィーンは普段とちょっと違うメークをしたい女の子たちが多い」(資生堂)ことから、提案戦略を重視。企業情報サイトでもハロウィーンのメーキャップやヘアレンジを解説。さまざまな楽しみ方を紹介している。
(「オルビス」がハロウィーン限定で発売したネイルの新色)
「季節やイベントに合わせてネイルを楽しみたい」というニーズも高まっている。こうした需要を取り込もうと、ポーラ・オルビスHDは、通信販売ブランド「オルビス」から、「指先でこっそりハロウィンを楽しむネイルセット」を数量限定で発売した。ハロウィーンにスポットを当てたのは「オルビスブランドで初めて」(ポーラ・オルビスHD)だ。
かぼちゃを意識したオレンジ色と、パーティー感を演出した大粒ラメ入りのグロスコートの2色の新色で投入。キャップにかぼちゃのイラストを施し、特別感を出した。従来、新色の発売は、足元が露出する夏季のペディキュア需要にあわせた年1回のみだった。だが、ハロウィーン人気の拡大をにらみ、商機があると判断した。
コーセーも10月上旬に、ネイルブランド「ネイルホリック」の会員制交流サイト(SNS)で、ハロウィーンがテーマのネイルアートを公開する計画だ。
日本記念日協会の推計によると、15年のハロウィーンの市場規模は、前年比約11%増の1220億円。同年のバレンタイン市場とほぼ同規模という。
これまで化粧品業界の秋冬商戦は、ボーナスやプレゼント需要が見込めるクリスマスの時期がメーンで、ハロウィーンは限定的だった。だが、イベントとしての存在感が高まるなか、新たな顧客獲得や販売の底上げが期待できる絶好の機会となっている。ハロウィーン関連商材を投じる大手化粧品メーカー動きは17年以降も、さらに強まりそうだ。
(文=山下絵梨)
資生堂は「マジョリカ マジョルカ」ブランドで、初めてハロウィーンをテーマにしたメーキャップの提案を始めた。仮装するテーマで人気が高い「猫」をモチーフに、アイラインで猫目にみせたり、頬に猫のひげを書いたりするメークで表現。3パターンを公式サイトで紹介した。
連動して店頭でも、メーク提案で使用した化粧品を組み合わせた「ハロウィーンメーキャップセット」を数量限定で投入した。同ブランドの主なターゲット層は10代後半―20代。若年層を取り込む狙いだ。
「ハロウィーンは普段とちょっと違うメークをしたい女の子たちが多い」(資生堂)ことから、提案戦略を重視。企業情報サイトでもハロウィーンのメーキャップやヘアレンジを解説。さまざまな楽しみ方を紹介している。
SNSでネイルアート公開も
(「オルビス」がハロウィーン限定で発売したネイルの新色)
「季節やイベントに合わせてネイルを楽しみたい」というニーズも高まっている。こうした需要を取り込もうと、ポーラ・オルビスHDは、通信販売ブランド「オルビス」から、「指先でこっそりハロウィンを楽しむネイルセット」を数量限定で発売した。ハロウィーンにスポットを当てたのは「オルビスブランドで初めて」(ポーラ・オルビスHD)だ。
かぼちゃを意識したオレンジ色と、パーティー感を演出した大粒ラメ入りのグロスコートの2色の新色で投入。キャップにかぼちゃのイラストを施し、特別感を出した。従来、新色の発売は、足元が露出する夏季のペディキュア需要にあわせた年1回のみだった。だが、ハロウィーン人気の拡大をにらみ、商機があると判断した。
コーセーも10月上旬に、ネイルブランド「ネイルホリック」の会員制交流サイト(SNS)で、ハロウィーンがテーマのネイルアートを公開する計画だ。
日本記念日協会の推計によると、15年のハロウィーンの市場規模は、前年比約11%増の1220億円。同年のバレンタイン市場とほぼ同規模という。
これまで化粧品業界の秋冬商戦は、ボーナスやプレゼント需要が見込めるクリスマスの時期がメーンで、ハロウィーンは限定的だった。だが、イベントとしての存在感が高まるなか、新たな顧客獲得や販売の底上げが期待できる絶好の機会となっている。ハロウィーン関連商材を投じる大手化粧品メーカー動きは17年以降も、さらに強まりそうだ。
(文=山下絵梨)
日刊工業新聞2016年10月4日