ニホンザルの食害から農作物を守るドローン型ロボ その実力とは?
明光電子がオープンイノベーションで開発
【横浜】明光電子(横浜市港北区、十川正明社長、045・471・2223)は、野生動物保護管理事務所(東京都町田市)と共同でニホンザルによる農作物の食害を防ぐため、サルの群れを追い払うドローン型ロボットを開発する。サルの群れの位置を全地球測位システム(GPS)で把握し、上空から農作地に近づかないよう威嚇する。2019年3月までに実用化のめどをつけ、20年中に全国で発売する。
ドローン型ロボットは時速50―70キロメートル、半径5キロメートルを30分間飛行できるようにする。麻酔銃で捕らえたメスのサルにGPS首輪を取り付け、首輪から発信される電波を受信して位置を特定。「サルは群れを作るため追尾しやすい」(十川社長)ことや鳥を嫌う習性を生かし、上空から追尾・威嚇して生息地の山まで誘導する。
ドローンの試作とソフトウエア開発は特定小電力無線機器や動物用発信器などを手がけるサーキットデザイン(長野県安曇野市)が行う。威嚇用装置など搭載機器の仕様をまとめ、17年3月までに試作機を開発。将来は「サルの群れが近づくとスマートフォンに警報で知らせ、自動でドローンが飛び立つようにする」(根本敬継営業促進課長)という。
今回の開発は神奈川県が早期の実用化が望まれる生活支援ロボットの開発を後押しする16年度「神奈川版オープンイノベーション」の開発プロジェクトに採択された。県の補助金1000万円を使って実用化を目指す。
農林水産省の調べによると、近年は野生鳥獣による農作物被害額が全国で年間200億円程度で推移している。農家の高齢化や人手不足もあり被害防止の対策が急務となっている。
ドローン型ロボットは時速50―70キロメートル、半径5キロメートルを30分間飛行できるようにする。麻酔銃で捕らえたメスのサルにGPS首輪を取り付け、首輪から発信される電波を受信して位置を特定。「サルは群れを作るため追尾しやすい」(十川社長)ことや鳥を嫌う習性を生かし、上空から追尾・威嚇して生息地の山まで誘導する。
ドローンの試作とソフトウエア開発は特定小電力無線機器や動物用発信器などを手がけるサーキットデザイン(長野県安曇野市)が行う。威嚇用装置など搭載機器の仕様をまとめ、17年3月までに試作機を開発。将来は「サルの群れが近づくとスマートフォンに警報で知らせ、自動でドローンが飛び立つようにする」(根本敬継営業促進課長)という。
今回の開発は神奈川県が早期の実用化が望まれる生活支援ロボットの開発を後押しする16年度「神奈川版オープンイノベーション」の開発プロジェクトに採択された。県の補助金1000万円を使って実用化を目指す。
農林水産省の調べによると、近年は野生鳥獣による農作物被害額が全国で年間200億円程度で推移している。農家の高齢化や人手不足もあり被害防止の対策が急務となっている。
日刊工業新聞2016年9月30日