デジカメで本格的な“自撮り”を!メーカー各社の戦略
**富士フイルム、“自撮り”に適したミラーレスカメラ
富士フイルムは、撮影者が自分を撮影する時の操作性を高めたミラーレスデジタルカメラ「X―A3」を10月6日に発売する。いわゆる“自撮り”に最適な製品。想定価格は、レンズと組み合わせたキットで8万円前後(消費税抜き)。
背面液晶モニターを180度回転させ、自分を撮影しながらモニターで確認できるようにした。背面の右上にシャッターボタン機能を持たせた垂直コマンドダイヤルを配置し、自分を撮影する時も手ぶれを抑えられる。
新開発の2420万画素のセンサーを搭載。これまで培った肌色再現技術を採用した。連続撮影枚数は約410枚。キットにしたレンズを装着すると、レンズ先端から約7センチメートルの範囲までのマクロ撮影ができる。若い女性を中心に販売拡大を目指す。
カシオ計算機は欧州でデジタルカメラの販売を再開する。これまで欧米販売を大幅に縮小してきたが、カメラとコントローラーを切り離せる「FR」シリーズの投入で独自市場を築けると判断した。アウトドアなどでの利用を見込む。ドイツを皮切りに販売地域を広げ、ウェブを中心に宣伝活動を展開する。デジカメ市場が縮小する中、スマートフォンにない価値の訴求を急ぐ。
まずドイツで、FRシリーズのインターネット販売を始めた。今後、欧州内で販売地域を拡大する。FRはカメラを分離して、身体や自転車、釣りざおなどに装着し、手で持つカメラにできない構図で撮影できる。欧州はアウトドアレジャーの人気が高いため、FRに商機があるとみる。ウェブを中心に、レジャー体験者や著名人が撮影したFRならではの写真を公開し、知名度を高める。欧州での販売目標は非公表。
カシオのカメラ事業は、撮影者が自分を撮影する“自撮り”に特化した「TR」シリーズの中国販売が支えており、これに次ぐ商品としてFRの育成を急ぐ。FRはTRより広角で撮影ができ、防水や防汚、耐衝撃性を持つ。一定間隔での自動撮影やスロー映像撮影、撮りためた静止画を使った短いムービー自動作成などスポーツで使える機能をそろえた。現在、日本やアジアで販売している。
「『撮影自体より写真をどう楽しむか』を重視する人が増えている」(中山仁執行役員)とカシオではデジカメへのニーズが変化していると分析。FRを活用し、究極のハンズフリーを目指した開発を加速する。
カシオの2015年度のデジカメ出荷台数は98万台(前期比30%減)で、16年度は95万台を計画する。
日刊工業新聞2016年9月23日
富士フイルムは、撮影者が自分を撮影する時の操作性を高めたミラーレスデジタルカメラ「X―A3」を10月6日に発売する。いわゆる“自撮り”に最適な製品。想定価格は、レンズと組み合わせたキットで8万円前後(消費税抜き)。
背面液晶モニターを180度回転させ、自分を撮影しながらモニターで確認できるようにした。背面の右上にシャッターボタン機能を持たせた垂直コマンドダイヤルを配置し、自分を撮影する時も手ぶれを抑えられる。
新開発の2420万画素のセンサーを搭載。これまで培った肌色再現技術を採用した。連続撮影枚数は約410枚。キットにしたレンズを装着すると、レンズ先端から約7センチメートルの範囲までのマクロ撮影ができる。若い女性を中心に販売拡大を目指す。
カシオ、カメラとコントローラーを切り離せる「FR」シリーズ
日刊工業新聞2016年6月29日
カシオ計算機は欧州でデジタルカメラの販売を再開する。これまで欧米販売を大幅に縮小してきたが、カメラとコントローラーを切り離せる「FR」シリーズの投入で独自市場を築けると判断した。アウトドアなどでの利用を見込む。ドイツを皮切りに販売地域を広げ、ウェブを中心に宣伝活動を展開する。デジカメ市場が縮小する中、スマートフォンにない価値の訴求を急ぐ。
まずドイツで、FRシリーズのインターネット販売を始めた。今後、欧州内で販売地域を拡大する。FRはカメラを分離して、身体や自転車、釣りざおなどに装着し、手で持つカメラにできない構図で撮影できる。欧州はアウトドアレジャーの人気が高いため、FRに商機があるとみる。ウェブを中心に、レジャー体験者や著名人が撮影したFRならではの写真を公開し、知名度を高める。欧州での販売目標は非公表。
カシオのカメラ事業は、撮影者が自分を撮影する“自撮り”に特化した「TR」シリーズの中国販売が支えており、これに次ぐ商品としてFRの育成を急ぐ。FRはTRより広角で撮影ができ、防水や防汚、耐衝撃性を持つ。一定間隔での自動撮影やスロー映像撮影、撮りためた静止画を使った短いムービー自動作成などスポーツで使える機能をそろえた。現在、日本やアジアで販売している。
「『撮影自体より写真をどう楽しむか』を重視する人が増えている」(中山仁執行役員)とカシオではデジカメへのニーズが変化していると分析。FRを活用し、究極のハンズフリーを目指した開発を加速する。
カシオの2015年度のデジカメ出荷台数は98万台(前期比30%減)で、16年度は95万台を計画する。