ニュースイッチ

豊田通商や国内商用車メーカがトラックの無人隊列走行を実証

経産省と国交省が18年度に実施
豊田通商や国内商用車メーカがトラックの無人隊列走行を実証

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による隊列走行の実証実験

 豊田通商、国内商用車メーカー4社、ジェイテクト、日本信号、ナブテスコなどはトラックの自動けん引システムを開発し、3台以上を連結した後続無人隊列走行の実証試験を2018年度に実施する。後続車両に運転手が乗らない隊列走行を実現できれば、深刻化するドライバー不足の解消や渋滞緩和、事故抑制につながる見通し。経済産業省は今秋から無人隊列走行の潜在的事故リスク抽出や民事上の責任などの研究を本格化し、実用化に備える。

 経産省と国土交通省の隊列走行事業の一環。先頭のトラックは有人運転し、2台目以降は車両に搭載した追尾センサーの働きにより、先頭車両のハンドル操作やアクセル、ブレーキなどに合わせて無人で追随する。豊田通商がプロジェクトを取りまとめ、豊通エレクトロニクス(名古屋市西区)が運航管制システムを試作する。

 隊列走行は欧州で公道実証が始まるなど、世界で注目される。日本ではまず、17年度に先進運転支援システム(ADAS)を搭載し、2台目以降にも運転手が乗車する後続有人隊列走行の公道実証を実施。並行して自動けん引システムを開発し、性能や信頼性、安全性の評価ののち、18年度初めに後続無人の実験車両を製作し、テストコースで実証する。

<全文は日刊工業新聞電子版に会員登録して頂くとお読みになれます>

日刊工業新聞2016年9月13日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
後続無人の隊列走行は運転責任を車両システムが負う「レベル3」以降の自動走行に相当。実用化には制度改正など課題が多い。システム機能の限界を超える環境下での事故を複数想定した模擬裁判やシンポジウムを通じて、社会受容性を探る必要も出てくる。

編集部のおすすめ