MRJ、新たな納期は年内判断か。米試験開始は10月に
部品交換の可能性や経由地ロシアの許可取得などで渡航遅れる
三菱航空機(愛知県豊山町、森本浩通社長)は開発中の国産小型ジェット旅客機「MRJ」の試験1号機を、今後の飛行試験拠点となる米国に再出発させる時期について、9月中旬以降とする方向で検討に入った。経由地のロシアから上空通過や空港使用の許可を再取得する必要があるため。27、28日に引き返す原因となった空調システムの部品交換が必要になる可能性もある。米国での飛行試験開始は10月以降にずれ込む見通しだ。
MRJは愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)を出発後に新千歳空港(北海道千歳市、同苫小牧市)、ロシア、米アラスカを経由し、米ワシントン州の空港を目指す。ロシアから着陸や空輸などに関する許可を再取得する時間を要する。
28日の異常は左右2系統ある空調の左側の監視システムで起きた。製造する米UTCエアロスペース・システムズから部品を取り寄せることになれば、再出発の時期に影響する。
MRJは2018年半ばの量産初号機納入前の型式証明取得のため、約2500時間の飛行試験の9割異常を米国で実施する。飛行試験の実施頻度を増やして開始時期の遅れを挽回し、納期への影響を抑える。
(名古屋)
MRJは愛知県営名古屋空港(愛知県豊山町)を出発後に新千歳空港(北海道千歳市、同苫小牧市)、ロシア、米アラスカを経由し、米ワシントン州の空港を目指す。ロシアから着陸や空輸などに関する許可を再取得する時間を要する。
28日の異常は左右2系統ある空調の左側の監視システムで起きた。製造する米UTCエアロスペース・システムズから部品を取り寄せることになれば、再出発の時期に影響する。
MRJは2018年半ばの量産初号機納入前の型式証明取得のため、約2500時間の飛行試験の9割異常を米国で実施する。飛行試験の実施頻度を増やして開始時期の遅れを挽回し、納期への影響を抑える。
(名古屋)
日刊工業新聞2016年08月31日 総合4面記事を一部修正