サムスン凋落、サッカーにも波及!?
横浜ゴムがプレミア強豪チェルシーのスポンサーに
横浜ゴムは、サッカーの英国プレミアリーグに所属するチェルシーFCとスポンサー契約を結んだ。契約期間は2015年7月から5年間。契約金額は非公表としている。ユニホームの胸部分やスタジアムなどに同社のロゴを表示・掲出。タイヤ関連の広告宣伝や販促物にチェルシーのロゴや監督、選手を起用することも可能になる。胸部分にロゴを表示する「胸スポンサー」はスポンサーの中でも最上位の位置付け。同社がサッカーチームの胸スポンサーとなるのは初めてとなる。
日刊工業新聞2015年03月03日自動車面
◆サムスン業績悪化、スマホ依存の脱却なるか!?◆
韓国サムスン電子の業績悪化が鮮明になった。10月末発表の2014年7―9月期連結決算は営業利益が前年同期比約6割減の4兆1000億ウォン(約4510億円)と4四半期連続の減益。主力のスマートフォン事業の低迷が足を引っ張った。スマホ事業の巻き返しが難しい中、どのような次の一手を打ってくるのか。スマホ依存からの脱却がカギを握る。
スマホ事業の失速は、世界最大のスマホ市場となった中国で顧客開拓に失敗したことが要因だ。上位モデル層では米アップルの「アイフォーン」、中・低位モデル層では中国メーカーの割安なスマホが存在感を高め「サムスンのスマホは中途半端な存在になってしまった」(国内電機メーカー関係者)。米IDCによる14年7―9月の世界スマホ市場調査で、依然としてサムスンはトップだが、シェアは前年同期の32・5%から23・8%に落とした。
今後、サムスンは低位モデルを拡充し巻き返しを図る方針だが、「これまでのスマホ事業の伸びが異常だった。成長鈍化は一過性のものではない」(国内調査会社幹部)。サムスンは、過度のスマホ依存から脱却を図る動きをみせている。
まずは半導体事業。15兆6000億ウォン(約1兆7160億円)を投じて、ソウル近郊に新工場を建設することを決めた。15年前半に着工し、17年後半に稼働させる計画。生産の規模や半導体の種類は未定としているが、サムスンとNAND型フラッシュメモリーで世界トップを争う東芝の今後の増産計画に影響を及ぼすのは確実だ。
またサムスンは、車載電池、発光ダイオード(LED)、医療機器、太陽電池、バイオ医薬品の五つを重点分野に設定し投資を集中させている。特に車載電池はイ・ゴンヒ会長の長男のイ・ジェヨン副会長が指揮を執る事業で、「世界上位を目指して躍起になっている」(国内調査会社幹部)という。
薄型テレビやスマホでサムスンに対し劣勢に立たされた日本の電機メーカー。今後、車載機器や医療、再生エネルギーといった新成長分野でも同じ轍(てつ)を踏むリスクは少なくない。サムスンの動きを注視し、先手を打つことが不可欠だ。
日刊工業新聞2014年12月10日 電機・電子部品・情報・通信面