立体形状のアルミとCFRPを自動接合!自動車の軽量化に期待広がる
阪大が成功。曲面など3次元の異材接合が可能に
大阪大学接合科学研究所の中田一博特任教授と永塚公彬特任助教のグループは、ロボットを使ってアルミニウム合金と熱可塑性の炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を接合補助材なしに自動で直接接合することに成功した。従来の2次元だけでなく、曲面など3次元の異材接合を可能とする。軽量化が求められる自動車や高速鉄道車両などへの応用が期待できる。
ロボットの先端に装着した直径約15ミリメートルの超硬合金の丸棒を、熱可塑性CFRPの上に重ねたアルミ合金に当てて高速回転させる。回転による400―600度Cの摩擦熱でアルミ合金の下にあるCFRPを溶融し、合金と接合する。
破断強度は約18メガパスカル。破断位置は接合面ではなくCFRPの母材部であるため、接合部としては十分な強度を確保できる。高張力鋼板(ハイテン)や難燃性マグネシウム合金との接合でも十分な強度を確認した。
今後は、接合ヘッドの荷重・保持システムの最適化やロボットアームの剛性強化などを図る。高強度なCFRPなどへの対応を進める。中田特任教授らは2015年10月にアルミ合金などの金属部材とCFRPとの異材接合で特許を取得している。
ただ従来手法では丸棒を固定して接合部材を動かすため、2次元での接合しかできなかった。産業界からは、実用的な3次元での自動接合が求められていた。
研究は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新的新構造材料等研究開発」事業の一環として行った。日立パワーソリューションズ(茨城県日立市)とトライエンジニアリング(名古屋市守山区)が協力した。
ロボットの先端に装着した直径約15ミリメートルの超硬合金の丸棒を、熱可塑性CFRPの上に重ねたアルミ合金に当てて高速回転させる。回転による400―600度Cの摩擦熱でアルミ合金の下にあるCFRPを溶融し、合金と接合する。
破断強度は約18メガパスカル。破断位置は接合面ではなくCFRPの母材部であるため、接合部としては十分な強度を確保できる。高張力鋼板(ハイテン)や難燃性マグネシウム合金との接合でも十分な強度を確認した。
今後は、接合ヘッドの荷重・保持システムの最適化やロボットアームの剛性強化などを図る。高強度なCFRPなどへの対応を進める。中田特任教授らは2015年10月にアルミ合金などの金属部材とCFRPとの異材接合で特許を取得している。
ただ従来手法では丸棒を固定して接合部材を動かすため、2次元での接合しかできなかった。産業界からは、実用的な3次元での自動接合が求められていた。
研究は新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「革新的新構造材料等研究開発」事業の一環として行った。日立パワーソリューションズ(茨城県日立市)とトライエンジニアリング(名古屋市守山区)が協力した。
日刊工業新聞2016年8月19日