《明治期の灯台#06》平磯灯台、地域の黄色いシンボル
神戸市垂水区の海に浮かぶ「平磯灯台」は1893年(明26)に国内初のコンクリート製の灯台として建造された。海上にぽっかりと浮かぶように立つ黄色い姿は地域のシンボルとして親しまれている。
平磯の海は暗礁があり、明石海峡の難所としてかつては多くの船が難破した。その危険を知らせるため、江戸時代に木製の灯標を建設したが、この海域は潮流が激しく、すぐに流されてしまっていた。
明治時代に入り、軍艦などの往来が増えたため常設の灯台が必要とされ、建設した。その際用いたコンクリートは、山口県小野田市(現山陽小野田市)の小野田セメントが製造した国産初のセメントとされる。産業の歴史の一コマが感じられる灯台だ。
(写真・文=大阪・清家史彦)
平磯の海は暗礁があり、明石海峡の難所としてかつては多くの船が難破した。その危険を知らせるため、江戸時代に木製の灯標を建設したが、この海域は潮流が激しく、すぐに流されてしまっていた。
明治時代に入り、軍艦などの往来が増えたため常設の灯台が必要とされ、建設した。その際用いたコンクリートは、山口県小野田市(現山陽小野田市)の小野田セメントが製造した国産初のセメントとされる。産業の歴史の一コマが感じられる灯台だ。
(写真・文=大阪・清家史彦)
日刊工業新聞2016年8月19日 総合1面