日本での登山は健康害せず
電通大、「酸化ストレス」に着目し富士登山者のデータ収集
登山は本当に健康に良いのか―。スポーツと健康の関係について研究している電気通信大学の長澤純一准教授は、一般に、激しい運動時は体内の酸化ストレスが増大して体に害を及ぼすが、「富士山くらいの高度の登山ならば、通常は酸化ストレスに大きく影響しない」ことを明らかにした。
酸素が少ない環境では通常、活性酸素が多く生成、体内の酸化ストレスが増える。登山中はこうした状況に加え、運動に伴って酸化ストレスがさらに増大する。その上、紫外線が1・5倍、気温差も大きいなど過酷な環境だ。
長澤准教授は、こうした環境要因の酸化ストレスへの影響を調べるため、実際に富士山に登った際の健康状態のデータを収集した。高齢者や学生ら幅広い世代のデータを評価した結果、酸化ストレスで見る限り、日本での登山は健康に影響しないことが分かった。長澤准教授は「登山を楽しいと感じるかどうかが大切だ」と指摘する。
適度な運動が健康に良いことは知られているが、その「適度」のレベルは科学的に明らかにされていない。近年、登山は「健康登山」とも言われ、中高年を中心に人気。しかし、登山が健康に良いことを示す明確なデータはない。
酸素が少ない環境では通常、活性酸素が多く生成、体内の酸化ストレスが増える。登山中はこうした状況に加え、運動に伴って酸化ストレスがさらに増大する。その上、紫外線が1・5倍、気温差も大きいなど過酷な環境だ。
長澤准教授は、こうした環境要因の酸化ストレスへの影響を調べるため、実際に富士山に登った際の健康状態のデータを収集した。高齢者や学生ら幅広い世代のデータを評価した結果、酸化ストレスで見る限り、日本での登山は健康に影響しないことが分かった。長澤准教授は「登山を楽しいと感じるかどうかが大切だ」と指摘する。
適度な運動が健康に良いことは知られているが、その「適度」のレベルは科学的に明らかにされていない。近年、登山は「健康登山」とも言われ、中高年を中心に人気。しかし、登山が健康に良いことを示す明確なデータはない。
日刊工業新聞2016年8月11日