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イグノーベル賞教授が発明した水素濃度の高い水を使う調理器

食材の酸化を抑え味がおいしくなる。コスモバイタルが業務用にレンタル
イグノーベル賞教授が発明した水素濃度の高い水を使う調理器

高濃度水素が酸素を追い出し味が向上、食材が長寿命化する

 コスモバイタル(東京都港区、加納勉社長)は、水素の多い水蒸気で加熱する業務用調理器を10月にレンタルする。水素濃度の高い水蒸気が酸素を追い出し、食材の酸化を抑え、味の向上と食材の長寿命化が期待できる。市販の電子レンジほどの大きさで、レンタル料金は1カ月5万円を想定。2017年3月までに飲食店やホテルなど向けに50台の貸し出しを目指す。

 新製品「ユニコンクック」は、焼く、蒸す、いるなど多様な調理が可能。提携する国際興業(東京都中央区)を通じて貸し出す。

 水素濃度の高い水は、金沢大学の廣瀬幸雄名誉教授が発明した、水に触れると微量な水素を発生する温泉石を使用。温泉石を入れた水は通常より多い500ppb(1ppbは1リットル中0・001ミリグラム)以上の水素が含まれる。

 この水をまず100度Cで水蒸気にした上で、さらに電磁誘導加熱(IH)ヒーターで蒸気を最高500度Cに高めて食材を加熱する。市販品では最高300度C前後のものが多く、それより高温加熱のため、調理の幅の広がりと調理時間の短縮が見込める。
日刊工業新聞2016年7月7日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
人々を笑わせるユニークな研究に贈られるイグノーベル賞。記事に出てくる金沢大の廣瀬名誉教授はその受賞者の一人です。水素水がブームとなる中、水素を多く含んだ蒸気で加熱する調理器も話題となるか?要注目です。 (日刊工業新聞社経済部・大城麻木乃)

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