経産省、風力発電に新制度。遠隔監視など保安力に応じインセンティブ

データ分析活用はオペレーション品質を引き上げる

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新制度の導入で大規模事故を未然に防ぐ(太鼓山風力発電、13年3月=京都府提供
 経済産業省は2017年4月から、遠隔監視システムなど高度な運転管理技術や保守員を常駐して事故の未然防止に努めている風力発電事業者に対し、保安水準の“監査”に相当する安全管理審査期間を最大2倍に延伸する新制度を導入する。保安力に応じてインセンティブを設け、停止点検による経済損失を軽減するとともに、風車落下など大規模事故を未然に防ぐ考えだ。

 メンテナンス不足による風力発電の事故多発を受け、17年4月からは500キロワット以上の風力発電設備について、3年毎の定期検査や停止を伴う点検が要求されることになる。さらに保安体制については、損害保険会社など第三者による2日間程度の審査を導入。保安力に応じて差をつける。

 具体的には、保安水準を3段階に分類。法定審査項目を満たし、運転状況の把握や事故予防、再発防止策を設けることを基本とする。この場合、監査期間は定期検査と同じく3年。

 日常的な保守管理体制を整え、IoT(モノのインターネット)などを活用した不具合予兆システムなどを導入すると、監査期間「6年以内」に延伸される。どちらか一方を満たす場合は「4年6カ月以内」とする。

 国内の風車数は約2000機と言われ、将来の洋上風力発電なども見据え、火力発電設備と同等の安全管理体制を整備する。

日刊工業新聞2016年6月30日

COMMENT

八子知礼
INDUSTRIAL-X
代表

IoT化してモニタリングや予防保全を促進してもらうことはとてもありがたい話。弊社ウフルでも風力発電のモニタリング環境構築の事例があるが、管理や安全の確保を全部人だけで行うことも難しく、またデータ取得して分析活用することは結果として確実にオペレーション品質を引き上げることにつながる。とても期待したい新制度だ。

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