初期宇宙にも酸素 大阪産業大などが存在証明
138億年前の宇宙誕生から7億年後
大阪産業大学の井上昭雄准教授らの研究チームは、観測史上最も遠い宇宙にある酸素を捉えることに成功した。チリ・アタカマ砂漠にある電波望遠鏡「アルマ望遠鏡」を利用し、地球から131億光年(1光年は光が1年間に進む距離で9兆4600億キロメートル)離れた銀河を観測。同銀河の酸素が出した光を検出し、138億年前に宇宙が誕生して7億年後の初期宇宙において酸素が存在することを証明した。
検出した光に由来する酸素は通常の酸素に比べ電子が2個欠けた状態にあることを明らかにした。こうした酸素の存在は同銀河に太陽の数十倍の重さの巨大な星が多く存在することを示している。得られた知見は初期の宇宙の成り立ちを調べる手がかりとなる。
東京大学の田村陽一助教、国立天文台の松尾宏准教授らとの共同研究。成果は米科学誌サイエンス電子版に掲載された。
検出した光に由来する酸素は通常の酸素に比べ電子が2個欠けた状態にあることを明らかにした。こうした酸素の存在は同銀河に太陽の数十倍の重さの巨大な星が多く存在することを示している。得られた知見は初期の宇宙の成り立ちを調べる手がかりとなる。
東京大学の田村陽一助教、国立天文台の松尾宏准教授らとの共同研究。成果は米科学誌サイエンス電子版に掲載された。
日刊工業新聞2016年6月20日