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アジアに除菌「クレベリン」を!大幸薬品が拡販乗り出す

アジアに除菌「クレベリン」を!大幸薬品が拡販乗り出す

一般向けのクレベリンゲル

 大幸薬品は衛生管理製品「クレベリン」の販路をアジアで拡充する。台湾などで有力代理店と契約し、一般向けクレベリンのゲル剤やスプレー式などの販売を増やす。中国ではデンソーを通じて、車両用クレベリンの販売を2016年度から本格的に始める。これらに伴い、同製品を含む感染管理事業の16年度の国内外売上高は前年度比約7億円増の約29億円を見込む。

 自動車内の消臭、除菌に用いる車両用クレベリンは、デンソーの販売網を活用して中国のカー用品店向けなどに販売先を広げる。また、中国以外で車の販売台数が多い国でも販売を検討する。

 一般向けの自社製品「クレベリン」の海外販売は、14年度から韓国や台湾などに輸出を始めた。まだ販売額は少ないが、台湾や中国で「正露丸」や「セイロガン糖衣A」を販売するスイスの大手代理店がクレベリンに興味を持っているため、正式契約して販売増を目指す。同代理店の販売網を生かし、アジア他国への販売拡大も期待している。

 クレベリンは二酸化塩素を発生して除菌、消臭する衛生管理製品。一般向けには据え置き型のゲル剤タイプのほか、身に着けられるペン式、空間噴霧用のスプレー式などがある。

 業務用は車両用に加えて清掃業者向けなどにも供給し、ドウシシャやドン・キホーテ(東京都目黒区)が販売する空気清浄機にもクレベリンが搭載されている。
日刊工業新聞2016年6月14日ヘルスケア面
村上毅
村上毅 Murakami Tsuyoshi 編集局ニュースセンター デスク
昨年秋、感染性胃腸炎にかかった時に、自宅のトイレ、リビングに「クレベリン」がすぐに取り付けられた。近所のドラッグストアをみても、除菌・抗菌グッズは通年で売られている。公衆衛生のニーズはより身近な関心事で、日本だけでなく、アジアでも高まっているようだ。

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