日本政策金融公庫、昨年度の中小・ベンチャー融資が過去最高に!
907社へ478億円。地方支援や若者発掘で挑戦意欲高まる施策も
日本政策金融公庫の発表によると、新事業に取り組む中小・ベンチャー企業への融資実績が2014年度、過去最高となった。高い成長が見込まれる新事業への取り組みを後押しする「新事業育成資金」と呼ばれる特別貸付制度で、14年度は907社に478億円を融資した。社数、金額ともに前年度比では34%の大幅増という。
この制度が対象とするのは、新事業を初めて7年以内の企業で融資限度額は6億円。13年度までは、景気の持ち直しに伴う売り上げ拡大に対応するための運転資金の伸びが顕著だったが、14年度は設備資金の伸びが運転資金を大きく上回った。中小企業事業本部新事業室の堀川有一新事業・ベンチャー支援総括課長は「新事業への挑戦意欲が力強いものになっている」と話している。
実際、ベンチャー企業を取り巻く環境は好転しており、ITバブル以来、ほぼ15年ぶりのベンチャーブームが到来している。起業支援を重視する政府方針に加え、金融緩和による資金余剰もベンチャーキャピタル(VC)による投資増の背景にある。ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)によると、13年度のVC投融資額は1818億円で前年度を約8割上回り、09年度を底に回復基調が鮮明になっている。
ただ、投資先企業の地域分布をみてみると、金額ベースで全体の7割が首都圏および近畿に集中。地方の有望企業への支援体制は十分とはいえないのが実情だ。
日本公庫は、地域のベンチャー企業への支援を一層強化するため、この4月に東京と大阪に専門部署を新設した。「地域の関係機関とも連携しながらより積極的に支援していく」(日本公庫)方針だ。
(ニュースイッチオリジナル)
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日本政策金融公庫は11日、東京・本郷の東京大学で「第2回高校生ビジネスプラン・グランプリ」の最終審査会を開いた。
高校生によるビジネスプランを競うもので、207校1717件の応募から最終的に10件に絞り込まれたビジネスプランから、愛知県立五条高等学校の「バタフライエフェクト―あなたの一円が世界を救う―」がグランプリに輝いた。寄付者の寄付額に応じて寄付サイトでのサービスを提供するプラン。寄付を見える化する発想、今後、ふるさと納税などに応用できそうな点が評価された。
同グランプリは若年層の創業意識向上を目的に2度目の開催となる。前回のエントリー校151校、1546件を大幅に上回った。
この制度が対象とするのは、新事業を初めて7年以内の企業で融資限度額は6億円。13年度までは、景気の持ち直しに伴う売り上げ拡大に対応するための運転資金の伸びが顕著だったが、14年度は設備資金の伸びが運転資金を大きく上回った。中小企業事業本部新事業室の堀川有一新事業・ベンチャー支援総括課長は「新事業への挑戦意欲が力強いものになっている」と話している。
実際、ベンチャー企業を取り巻く環境は好転しており、ITバブル以来、ほぼ15年ぶりのベンチャーブームが到来している。起業支援を重視する政府方針に加え、金融緩和による資金余剰もベンチャーキャピタル(VC)による投資増の背景にある。ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)によると、13年度のVC投融資額は1818億円で前年度を約8割上回り、09年度を底に回復基調が鮮明になっている。
ただ、投資先企業の地域分布をみてみると、金額ベースで全体の7割が首都圏および近畿に集中。地方の有望企業への支援体制は十分とはいえないのが実情だ。
日本公庫は、地域のベンチャー企業への支援を一層強化するため、この4月に東京と大阪に専門部署を新設した。「地域の関係機関とも連携しながらより積極的に支援していく」(日本公庫)方針だ。
(ニュースイッチオリジナル)
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同グランプリは若年層の創業意識向上を目的に2度目の開催となる。前回のエントリー校151校、1546件を大幅に上回った。
日刊工業新聞2015年01月12日 2面