IKEAにも電力供給するJFEエンジ、小売り事業の契約量を倍増へ

AIを活用した需給管理システムの高度化を進める

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建設、運転・維持管理を受注したゴミ焼却プラント
 JFEエンジニアリング(東京都千代田区)は、新電力の子会社が実施する電力小売り事業について、2017年度の契約電力量を15年度比約2倍の30万キロワットに設定した。電力の小売りに加え、省エネルギーサービスへの参入や人工知能(AI)を活用した需給管理システムの高度化などを推進する。サービスの高付加価値化で顧客を囲い込み、17年度に売上高を同約4倍となる150億円に引き上げる。

 JFEエンジの電力小売り事業は、全額出資子会社のアーバンエナジー(横浜市鶴見区)が担当。同社は14年に同事業へ参入し、足元の電力契約量は14万キロワットに達する。新規の顧客開拓などを進め、17年度までに30万キロワットに高める計画だ。

 電力小売り分野は4月の全面自由化などに伴い、参入企業が増加している。JFEエンジは電力販売とともに、関連サービスへの参入を競争力の源泉とする考えだ。

 具体的には工場や倉庫の電力を見える化するサービスなど、省エネに向けたソリューション提供を視野に入れる。併せて、工場の廃棄物処理や排水処理、熱供給サービスなど自社の経営資源を組み合わせて訴求。電力販売と環境関連サービスを一体提供することで、付加価値を高める。

 電力の需給管理システムの高度化にも着手する。自社開発のAI「ウィンミューズ」を電力向けシステムに採用。過去の需給データや天候・気温などから、最適な需要量を割り出せるようにする。

 アーバンエナジーは販売する電力の多くをゴミ焼却発電や太陽光発電、バイオマス発電といった再生可能エネルギーから調達している。温暖化ガスの排出削減を目指す環境意識の高い顧客を中心に営業活動を展開。2月には家具販売大手のイケア・ジャパン(千葉県船橋市)の8施設(店舗7、物流施設1)への電力供給を始めた。

日刊工業新聞2016年5月19日

COMMENT

明豊
執行役員デジタルメディア事業担当 DX統括

AIはどこまで差別化になるのか分からないが、「再生可能エネルギー」推しの事業者は今後日本でも増えてくるだろう。例えば英国ではグッドエナジー社などが100%再生エネの電力供給を売りに、一定数の顧客を獲得している。コストも重要な要素だが、電気がどこに由来するのかという「環境価値」を認める企業はイケアなどが筆頭だろう。プラスアルファの価値として環境関連サービスを紐付けるJFEエンジの取り組みは結構ありではないか。

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