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子どもを持つ男性総合職も転勤免除?

明治安田生命保険の新しい働き方の提案
 明治安田生命保険は2014年度に子どもを持つ総合職を対象として、子どもが小学校に入学するまで転勤を免除する制度を導入する。男性も利用できる。こうした取り組みは大手保険会社では初めて。生命保険会社は女性総合職の採用を増やしているが、全国転勤を伴うため、出産後に退職するケースも多い。政府が成長戦略として女性の就業支援を前面に押し出す中、制度を見直すことで社内人材の有効活用を図る。
 
 1年更新で最長6年間利用できる。子どもが小学校に入学するまで転居を伴わずに働けるようにすることで、女性が長期にわたり働けるようにする。同社の新卒採用の総合職の約2割を女性が占めるようになっており、将来を見据え、制度の導入を決めた。女性だけでなく、男性も利用できるようにしたことで、新しい働き方の提案につなげる。転勤の免除期間は給与体系を見直す。「特定総合職」と呼ばれる地域限定の総合職の体系を適用する。

 同社では柔軟に働ける環境をつくることで、女性を企業の戦力として活用する体制整備を加速している。12年度に育児休職を従来の1歳から2歳まで延長。13年度には満3歳未満の子どもを持ち、保育所などを利用している職員に子ども1人当たり月1万円を補助する制度を始めた。
 
 一般職に相当する事務職員については、1カ月単位で勤務時間を変更できる制度を導入した。仕事に余裕があるときは、家庭の都合に合わせて、所定の枠内で労働時間を自分で定められる。
 
 政府は企業に育児休業期間の延長と女性役員の登用を求めている。同業他社を含め、育児と仕事の両立支援に向けた企業の取り組みが活発になりそうだ。
日刊工業新聞2013年06月06日 3面一部修正
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
男性が使えるというのが新しい印象ですが、制度的に利用可能なだけでなく、使える風土があるのかが気になります。

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