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ハウステンボスがロボットのテーマパークに

7月からサービスロボットの体験施設がオープン
ハウステンボスがロボットのテーマパークに

ロボットの王国で活躍するロボットたち

 ハウステンボス(長崎県佐世保市、澤田秀雄社長、0956・58・0080)は、さまざまなサービスロボットを体験できるテーマパーク「ロボットの王国」を7月16日にグランドオープンする。ロボットが料理長をつとめる「変なレストラン」や、ロボットと遊べるミュージアム「ロボットの館」を新設し魅力を演出するほか、サービスロボットの社会普及への実験の場としても生かす。

 ハウステンボスは昨年、ロボットがメーンスタッフの「変なホテル」を新設するなどロボット事業に熱心。澤田社長は「熊本地震の影響があるので難しいところもあるが、ハウステンボス全体で前年比1割から2割の来場者数アップを狙いたい」としている。

 変なレストランではお好み焼きを焼く双腕型ロボットや卓上ロボット、バーテンダーロボが働く。ロボットの館では、子供が搭乗できるロボットやロボットによるダンスショーのほか、実際にロボットを購入できる。順次、さまざまなロボットを採用して実証の場にするほか、人工知能(AI)も活用してサービスの質を高める。

 また、グランドオープン前にもゴールデンウイークなどにプレオープン期間を置き、搭乗型ロボットなどを体験できるようにする。

「変なレストラン」に料理長も


日刊工業新聞2016年4月1日


 ハウステンボス(長崎県佐世保市)とDMM.com(東京都渋谷区)、プライスウォーターハウスクーパースコンサルティング(PwCコンサルティング、東京都千代田区)は31日、長崎県のテーマパーク「ハウステンボス」内でサービスロボットの実証実験を7月に始めると発表した。ロボットメーカーに参加を募り、サービスロボットをテーマパークで活用してもらうことで早期の普及を促す。

 DMMとPwCグループはサービスロボット市場醸成を目指した協業を進めており、今回の取り組みはその一環となる。

 園内に7月に開設予定の「ロボット王国」などの施設内で、さまざまな市場投入前のロボットを置く。DMMは自社で扱うロボットを利用するほか、広く出展を呼びかけてユーザー動向データの把握や分析評価を行う。PwCグループはデータを活用し、ロボット事業への参入やロボット活用を目指す企業の機能改善や事業化検討をサポートする。

 ハウステンボスはメインスタッフがロボットの「変なホテル」など園内にロボットを置いた試みを進めている。7月には料理長がロボットの「変なレストラン」も開設予定。
日刊工業新聞2016年4月22日
政年佐貴惠
政年佐貴惠 Masatoshi Sakie 名古屋支社編集部 記者
ハウステンボスのロボットに対する取り組みが拡大している。こうやって実際に体験できる施設や場所が増えていくことが、サービスロボットの普及には欠かせない。介護施設でも実証試験などで実際に使うシーンが増えたからこそ、ロボットの導入や活用の道が見えてきた。ただテーマパークは非日常の世界だ。我々の日常に落とし込むには、ロボットとの接点の増加に加えて「実用性」の部分でもう一工夫が必要になるかもしれない。

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