中国造船最大手から受賞、大同メタル「船舶用軸受」現地市場開拓する
大同メタル工業が船舶向け低速エンジン用軸受(写真)の事業基盤を固めている。このほど中国造船最大手の中国船舶集団(CSSC)から、品質やサービスが高い仕入れ先に贈られる「金メダルサプライヤー賞」を受賞した。これを機に中国市場で存在感を高め、信頼性をアピールする。軸受サプライヤーとして中国での船舶向けエンジン用軸受の需要を開拓する。
大同メタルがCSSCから金メダルサプライヤー賞を受賞するのは初めて。2023年12月にCSSC傘下で舶用機器メーカーの中船動力(CPGC)から「最重要協力パートナー」に選ばれるなど、中国での船舶向け軸受で信頼を得ている。
中国に限らず、グローバルで船舶による海上輸送は増加傾向にある。また、水素やアンモニアなど次世代燃料を活用する新船舶の開発も進んでおり、大型船舶のエンジンに搭載する軸受の量も増える見込み。
大同メタルは自動車エンジン向けの滑り軸受で磨いた技術や知見を、船舶・産業向けエンジンに展開している。既に大型船舶のエンジンに使われる低速エンジン用軸受では約73%の世界シェアを握る。今後、船舶や一般産業向けの中高速エンジン用軸受も強化・拡販し、シェア拡大につなげる。
日刊工業新聞 2024年12月17日