中国市場の成功体験、他国に展開…コマツが建機部品のネット販売で攻勢かける
コマツは米国市場を中心に建設機械部品などのオンライン販売を拡大する。個々の部品の商品情報について、写真などの画像を含めて一元管理できるシステム「PIM」の情報をさらに充実させるとともに、商品情報をオンラインと連携させる。オンライン販売の売上高は非公表だが、2023年度は前年度比25%増と急伸した。今後、米国での展開などを強化することで一層の拡大を目指す。
コマツはオンライン販売について、中国のほか北米と欧州、豪州市場で展開。建設機械部品の売上高の1割以上を占めるまでに成長している。
特に中国では全部品の売上高の3割以上、消耗品のメンテナンス部品の売上高では6割以上をオンライン販売が占めるという。今後、中国市場での成功体験を基に他国での展開を加速するため、PIMのデータベースを充実させる。
現状、商品写真は約2万1000点、商品情報は1万7000点をデータベースとして格納しており、さらに点数を増やす。顧客はPIMから商品の画像を詳しく見られるようになり、購入件数の増加が見込める。またオンラインのため、営業担当者の増員などを必要としない利点もある。
北米や中国市場ではコマツ製品を購入した顧客は、専用ポータルサイト「My Komatsu」に登録できる。オンライン部品販売は、この中の機能の一つとして提供する。代理店や現地法人のオンライン部品販売サイトにPIMを通じてデータを提供することで、顧客は純正部品や各種の情報を確認できる。
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日刊工業新聞 2024年12月04日