ニュースイッチ

年20隻の船を解体・循環…日本郵船、リサイクル事業化へ

年20隻の船を解体・循環…日本郵船、リサイクル事業化へ

日本郵船とオオノ開發がグリーン船舶リサイクルを展開するドライドッグ(イメージ)

日本郵船とオオノ開發(かいはつ)(松山市、山下裕二社長)は25日、船舶や大型海洋構造物を解体し、鉄スクラップなどを販売する船舶リサイクル事業を2028年にも始めると発表した。オオノ開發が愛知県知多市で運営するドライドックで大型船を2隻同時に受け入れ、年間20隻を解体。約30万トンの鉄スクラップなどをリサイクルする。

両社で展開する船舶リサイクルは独自開発のアタッチメントを装備した大型重機で鉄板を切断。従来のガスによる切断ではなく、大型重機による陸上解体で海や土壌への環境汚染を防ぐほか、産業廃棄物を敷地内の高効率焼却発電施設で焼却処理する。船舶から高品質の鉄スクラップを回収し、電炉へのシフトが進む鉄鋼業者を中心に拡販を目指す。

船舶の解体はシップリサイクル条約により、25年6月から各国の監督官庁などが承認した施設での解体が義務づけられる。両社は認証取得のための申請を進めており、28年の事業開始を目指す。

日刊工業新聞 2024年11月26日

編集部のおすすめ