駐車場1台分のスペースに設置可…ミニランドリー、マンション敷地内の出店狙う
フトン巻きのジロー、栃木・沖縄などに100店
フトン巻きのジローは新事業のコンテナ式ミニランドリー「フトン巻きのコジロー」で、マンションの駐車場などへの出店を増やす。居住者や近隣住民が布団を持ち込む手間を軽減して利用者数を増やすのが狙い。駐車場1台分のスペースがあれば出店可能な点を活用する。フランチャイズ(FC)方式を軸に、まず栃木県や沖縄県を中心に100拠点の出店を目指す。
コンテナ式店舗の初期投資費用は1200万円程度で、従来型と比べ大幅に少ない。1号店を沖縄県西原町のマンション敷地内に直営でオープンしており、現在はFC1店舗を含む3店舗を建設中だ。
店舗にはランドリー機械を2台設置し、同社の専用アプリケーションで料金を決済する。コインランドリー運営で最も負担が大きい集金業務は不要で、室内の掃除を除き“ほったらかし運営”を可能とした。
この1年間は設備への投資を募って自社が運営する「運営受託方式」に注力し、店舗数を拡大していた。現在の店舗数は全国に約140店舗。ただ、売上高が思うように伸びず、2024年1―6月期決算は4500万円の当期損失を計上。24年12月期の通期決算は5700万円の当期損失を見込む。森下洋次郎社長は「コインランドリー市場の店舗数が増え、供給過多となった。認知はされているが、利用率がそれに見合って伸びていない」と説明する。
新事業で巻き返しを図る狙いだ。専用アプリで集計したリピート率は8割程度と高いものの、利用率が伸びない要因に自宅から布団を持ち込む手間がかかることがあると分析。「自宅マンションの敷地内にあれば『使ってみよう』となる。布団を洗う清潔さを一度知れば、使い続けてもらえる」(森下社長)と期待する。
日刊工業新聞 2024年10月24日