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人工知能の進化で「ベーシックインカム」の導入が進む!?

内閣府、AIと人間社会との関係を検討する懇談会設置
 内閣府は12日、人工知能(AI)と人間社会との関係について検討する懇談会を設置すると発表した。AIによる人間社会への貢献や、AI研究の進展により起こりうる事態を想定した議論などを行い、AIの倫理指針などの作成につなげる。総合科学技術・イノベーション会議(議長=安倍晋三首相)が取りまとめる2017年度の「科学技術イノベーション総合戦略」の重点政策に位置づけるため、早期に初会合を開く見込み。

 「AIと人間社会のあるべき姿」という観点においては、これまで政府レベルで検討する場がなかった。島尻安伊子科学技術政策担当相は同日の閣議後会見で、「AI研究を規制するのではなく、健全に発展させることが目的だ。こうした取り組みによって、『AIに人間の仕事が奪われるのではないか』といった不安を拭い去れればいい」と話している。

 懇談会に参加する有識者として、大学や企業のAI研究者、法学者などを対象にメンバーを選定している。

駐日英国大使「新技術によって新たな雇用機会が生じる」


日刊工業新聞2016年1月6日


 英国政府はロボット工学・自律システム(RAS)分野の発展に力を入れ、2016―21年までの5年間でRASなどの先端技術分野に59億ポンド(約1兆1000億円)の予算を投じる。福島第一原発の原子炉調査で英国製ロボットが使われるなど日本でも技術は評価されている。英政府は日系企業との連携にも意欲的であり、駐日英国大使のティム・ヒッチンズ氏に連携強化の可能性などを聞いた。

 ―英国ではロボット産業のどの点に注目していますか。
 「人工知能(AI)など認知ロボットや、指先を器用に動かせるロボット技術が特に発展している。その活用を期待する分野としては、英国と日本とが共通して抱える課題、具体的には、インフラの老朽化や、国民の高齢化、原子力関係といった問題だ」

 ―日英それぞれの特徴をどうみますか。
 「英国ではイノベーションを起こす企業のほとんどが中小企業で、大手をパートナーにして進める形をとっている。一方、日本は最大手の企業が中心だ。そうした違いを踏まえ、日本の大手と英国の中小とがパートナーを組むことができないかと考えている」

 ―AI研究が進んだ背景は何ですか。
 「第二次世界大戦中や、その後のコンピューター技術で培われたものがベースだ。もう一つは、人間の脳がどのように動くのかという知識だ。これが相まって強い分野として育ってきた。もちろん、現実の社会で使うことができるようにするための法整備も重要になる」

 ―ロボット技術が進みすぎ、人の仕事を奪うなど脅威になる懸念はありますか。
 「産業革命が起こった当初から、先進技術によって雇用に影響が出るのではないかという声があった。しかし、実際には新技術によって新たな雇用機会が生じる。ロボットが人間には危険な仕事をやってくれたり、重労働を代わってくれたりする。その結果、人間は、より付加価値の高い仕事に就けるようになる」

【記者の目・ノウハウ・技術融合に期待】
 知日派で知られ、プライベートでは、50歳を過ぎてから剣道に挑戦したというヒッチンズ氏。「剣道はまさに人間の判断でやるスポーツ。そういった世界ではロボットは困るのでは」と笑う。生産現場だけではなく、介護・医療、インフラ、災害対応など、ロボットの用途も具体性を帯びる。日本のモノづくりのノウハウと、英国のAIなど、両国それぞれが優位性をもつ技術の融合に期待したい。
(文=浅海宏規)
日刊工業新聞2016年4月13日
中島賢一
中島賢一 Nakajima Kenichi
AIが人間がやってきた仕事を担うようになればヨーロッパで検討されている、いわゆる政府が国民の生活費の最低限保証する構想「ベーシックインカム」の導入が進むかもしれません。税のあり方も大きく議論されることになるでしょう。

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