カラオケ店で占い・英会話、新しいビジネスモデルになるか
エクシング(名古屋市瑞穂区、水谷靖社長)は、講師や占い師といった指導や助言を仕事にする事業者と利用者を通信カラオケ「JOYSOUND」のネット機能を用いて取り次ぐ事業を本格化する。カラオケ店の来客に個室内のモニターを通して、有償で歌唱力を高める指導を受けられるサービスを始めており、これを占いや他の講師業にも広げる。講師らにオンラインを通して講義する場所を貸し出しつつ、顧客とのマッチングもするプラットフォーム(基盤)としてカラオケ店の個室を活用する新たなビジネスモデルを構築する。
エクシングは新型のカラオケ機器「JOYSOUND X1」の機能として、個室に入ったカラオケ客が、別空間にいるカラオケ講師からの指導を受けられるサービスを1月から実施している。予約制で利用者は入店料とは別にチケットを購入。チケット代で得られる売り上げを講師と分配して収益を上げる。講師側からは「店舗を借りるなどの準備が不要になり、プラットフォームにつなげるだけでサービスが提供できるので、重宝されている」(エクシングプラットフォームサービス推進部)という。
今後、サービスを広げる方針で、占いを「24年度中には始めたい」(同)としている。また、飲食や防音が可能なカラオケ店の特性を生かしながら、メニューを増やす考え。英会話や楽器の指導などを想定している。
エクシングはブラザー工業のグループ企業で、「JOYSOUND」ブランドでカラオケ事業を展開。新型機では個室内の様子を映した映像を別の個室に同時に放映し、その個室の客と一体的にカラオケを楽しめるようにするなど、ネット機能を応用したサービスの拡充に注力している。
日刊工業新聞 2024年09月17日